ネット動画の最新事情を解説! Netflix一強状態の理由とは?

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J-WAVEで放送中の番組『TOPPAN FUTURISM』(ナビゲーター:小川和也・南沢奈央)。5月19日(日)のオンエアでは、Business Insider Japan副編集長の伊藤 有さんをゲストに迎え、「ネット動画変革のシナリオ」をテーマにお送りしました。

■世界的に見たネット動画の現状

総務省の「平成30年版 情報通信白書」によると、テレビ視聴の平均利用時間は平日・休日ともに減少した一方で、インターネットの平均利用時間は増加傾向にあります。とくに若い人に関しては、ネットを通じて動画を含むコンテンツをスマホやタブレットで観る習慣が定着しているとのデータが出ています。

そんな中、現在のネット動画事情はどのようになっているのでしょうか?

伊藤:全世界で言うと、Netflix、Amazon、YouTubeが3強です。中でもNetflixが非常に強い、という現状です。Netflixは、巨額の投資をしてコンテンツを自社で作り、それを全世界にバラまくというモデルでやっています。映画並みの規模でドラマを制作するなどして注目されています。
小川:世界190カ国以上ということですが、相当な世界網羅率ですよね。
伊藤:そうですね。主要国はほとんどです。欧州、日本を含むAPACと呼ばれる地域、それから中東まで、大きな経済規模がある場所はほぼカバーしています。2018年の売上高というのがなんと160憶ドルなので、1兆7700億円です。意味がわからないぐらい巨額ですよね。

■Netflix一強状態の理由とは?

世界中でサービスを展開しNetflix一強状態となっていますが、それを可能にするものは何なのでしょうか? 伊藤さんはその強みについて、「オリジナルコンテンツに巨額を投じ、きちんと面白い作品を作る」ところにあると説明します。

2018年にNetflixは150億ドルの収入のうち、80億ドル(9000億円)以上をコンテンツの調達と製作に使いました。さらに2019年は、100億ドル(1兆円)以上を使う見込みです。オリジナル映画『ROMA/ローマ』は、2019年のアカデミー賞に最多10部門でノミネート、監督賞を含む3部門で受賞したことも大きな話題となりました。

小川:ハリウッドはこれを、指をくわえて見ているままでいくしかないのでしょうか?
伊藤:(『ROMA/ローマ』を受け)スティーブン・スピルバーグ監督が、「Netflixのような配信業者はアカデミーにノミネートするべきではない」と発言しました。このことから、ハリウッド側からしても、「そもそもこれは映画なのか?」というのを再定義しようとしていますが、Netflixも大きな力を持っている事業者なので、そこは摩擦があります。
小川:その背景には収益力、ビジネスモデルがあると思いますが、その中でやはり目立つのはNetflixのサブスクリプションモデル(サブスク)というもので、継続課金の仕組みです。これはNetflixの収益がとても順調に伸びていることの大きな基盤になっていますか?
伊藤:そうですね。やはり定期収入があるという点がとても大きいです。一作一作勝負する必要はありません。まずユーザー数をどれだけ増やすか、そして増やせば増やすほど売上げが上がっていき、ますます投資に回せるという体勢です。

■ネット動画を楽しむコツは「集中して観る」?

Netflixが映画やテレビも含めたコンテンツ業界全体に強い影響力を及ぼしていることがわかりましたが、私たちがこうしたネット動画を楽しむ鍵はどこにあるのでしょうか?

伊藤さんは、「集中して観る」ことだと言います。最近では、YouTubeだと1.5倍速の早送りで観たり、ご飯を買い込んで一日中一気見したりする人も多くいます。さらに、LLN(ランゲージ・ラーニング・ウィズ・ネットフリックス)という、字幕で英語学習ができるツールもあるなど、本来のネット動画の楽しみ方から変わってきている部分もあるようです。

伊藤:たしかに便利ですし、いろいろと変わってきています。しかし、コンテンツをちゃんと観るという体験からちょっと遠ざかっている気もします。意識的に映画館に行くような気分で、ちゃんとテレビの前に座って観るということをやらないと、ただダラダラ観るだけになっちゃうなと。

本来のコンテンツの面白さを楽しむ集中力と余裕を持って、作品を味わいたいですね。

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【番組情報】
番組名:『TOPPAN FUTURISM』
放送日時:毎週日曜 21時−21時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/futurism/

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