『Football London』は19日、「今夏アーセナルが狙う『新しいヴァラン』ウィリアン・サリバとは何者なのか」という記事を掲載した。
夏のマーケットではそれほど多くの予算を使うことは出来ないと考えられているアーセナル。
アーセン・ヴェンゲル体制が終わり、チームには大きな変革が行われた。それにしたがって多くの投資が行われたため、これ以上のお金を投入することはできない。
そのため今夏はとにかく効率のいい補強が求められている。そしてファンの投票では90%以上が「センターバックを優先して獲得すべき」と主張したそう。
ムスタフィが不安定、コシェルニが怪我がち、ホールディングが長期離脱、リヒトシュタイナーはCBに対応しきれず…とあって、最終ラインの補強は確かに急務となっている。
しかしながら、フィルヒル・ファン・ダイクが移籍した際の価格、そしてマタイス・デ・リフトにどれだけのチームが群がっているかを見ても分かる通り、いいディフェンダーの価値は急上昇している。
その中で、アーセナルが狙っているのはフランス・リーグアンのサンテティエンヌに所属している18歳のセンターバック、ウィリアン・サリバという選手であるという。
エムバペ父の弟子
フルネームはウィリアン・アラン・アンドレ・ガブリエル・サリバ。一般的にはウィリアン・サリバと呼ばれている。彼は現在サンテティエンヌでプレーしている18歳のディフェンダーだ。
フランスのボンディで生まれた彼は、地元のASボンディで6年間プレーした後FCモンフェルメイユに移籍。2016年にサンテティエンヌのユースに加入した。
そして1年前、17歳で初めてのプロ契約を結んだ。様々な年代のフランス代表でプレーし、U-16~19に入ってきた。またルーツを持っているカメルーンの代表に入る権利もある。
ウィリアン・サリバ 「生まれた街であるASボンディで初めてプレーを始めた。当時は初心者だった。最初のコーチは、キリアン・エムバペの父親のウィルフリード・エムバペだった。
彼は率直に言って厳しい人だったね。いい試合をしたときでも、彼はもっと多くを要求した。現状に満足することを好まなかったんだ」
彼はどんなプレーをしているのか?
サリバにとっては画期的なシーズンになっている。サンテティエンヌにとっても大きな進歩になった。トップ4のフィニッシュを確定させている。
もちろん、その中でサリバは役割を果たしている。昨年9月25日のトゥールーズ戦でデビューを果たし、それからリーグアンで14回の出場を果たしている。
サリバは2月中旬以降にレギュラーとなった。しかもセンターバックだけではなく右サイドバックもこなした。
彼の役割はとにかく対面するストライカーをゴールから反らせること。サリバは1試合あたり平均2回のタックルを成功させ、1.8回のインターセプトを記録している。しかもそれで1枚しかイエローカードを貰っていない。
ボールを持ってもなかなかだが、改善の余地はある。1試合あたりのキーパスは0.1回、85.6%のパス成功率、1試合あたり2.9回のロングボールを送っている。
彼の獲得にはいくらかかるのか?
彼とサンテティエンヌの契約は2023年まで残っており、サインをしたばかりであることも強調しておきたい。それはクラブが売却しなければならない状況にないことを意味する。
今年の夏にアーセナルが獲得しようとするのならば、おそらく2500万ポンド(およそ36.38億円)を超える移籍金が必要になるだろう。マンチェスター・ユナイテッドも狙っていると言われており、強気に来ることは間違いない。
マンチェスター・ユナイテッドも『Le10Sport』によればサリバの獲得に向かっているチームの一つ。しかもローンで1年サンテティエンヌに残してもいいと言っているとも。
さらにレアル・マドリーも入札を行う可能性があると言われる。アーセナルも真剣であるならば、入札戦争になるだろう。
彼はなんと言われているか?
フランス代表としてワールドカップに優勝したセンターバック、ラファエル・ヴァランに例えられている。
また、ジョゼ・モウリーニョ監督は彼のプレーを見て「若い頃のクルト・ズマのようだ」と評した。
「私が獲得したクルト・ズマによく似ている。彼にはいい選手になるために必要なものが全て備わっているよ。特別な男だ」と。
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彼自身の目標は?
サリバは先日の契約更新の際、当面はサンテティエンヌでプレーし続けたいと話していた。
自分の将来に関する憶測に対して牽制するように、ただただサンテティエンヌで成長し続けたいと語っている。
ウィリアン・サリバ 「若い頃にやってきたサンテティエンヌというクラブで冒険を続けられることがとても嬉しい。
地に足をつけて、集中して仕事を続けていきたい。僕はまだ何もしていないし、まだまだ証明すべきものがある。
シーズンの最後はエキサイティングなものになるだろうね。その時に参加できるのが待ちきれないね」
果たして彼は今夏ステップアップを図るのだろうか、それとも誘いを断ってフランスでの挑戦を続けるのか。注目が集まりそうだ。