地元学生デザインの波佐見焼で給食

自分たちがデザインした器を手にする(左下から時計回りに)山崎さん、執行さん、瓜生さん、白下さん=波佐見町

 東彼波佐見町立波佐見中(楠本洋一校長)の生徒は、町内の公立小中学校の給食で使う波佐見焼の食器をデザインした。地元産の器を日常的に使ってもらおうと、町教委が図案を募集。4種類を採用した。4月から使っている。

 町は、地場産業の焼き物を子どもたちの食生活のマナー向上に役立てることなどを目的に、2000年から町内の小学校3校と中学校1校で強化磁器の給食用食器を導入。劣化に伴い刷新した15年に、県立波佐見高美術工芸科の生徒のデザインを初めて採用した。

 本年度は中学生が考案した新柄のボウル皿と平皿を計6千枚加えた。新しい食器は、波佐見中が通年で使用。小学校は1学期に東小、2学期に南小、3学期に中央小の順で使う予定。

 採用されたのは、いずれも2年生の山崎皆人さん(13)と執行優希さん(13)、瓜生あかりさん(13)、白下彩稀さん(13)の4人。美術の授業や部活動で描いた中から、町教委や教職員らが選んだ。

 山崎さんは、ボウル皿の縁に沿って、五線譜と音符をデザインした。執行さんは、ボウル皿の内底に焼き物の登り窯を描き、「ごちそうさま」のメッセージを添えた。瓜生さんは、かわいい野菜のイラストで平皿の上に彩り、白下さんは、図形を組み合わせた模様で平皿を飾っている。

 4人は、町総合文化会館で、賞状と自分がデザインした食器を受け取った。執行さんは「給食をどうすればおいしく食べられるかを考えながらデザインした。いろいろなアイデアの中から、いいと思えるものを描いたので、選ばれてうれしい」と話した。

波佐見中の生徒がデザインした食器で給食を食べる子どもたち=町立東小(画像を一部加工しています)

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