「ikowanne”」 空き店舗ツアー参加者が開業

オープン初日、近所の人が弁当を買いに訪れたikowanne”=長崎市城栄町

 商店街を活性化しようと長崎市が実施した「空き店舗ツアー」に参加した平山惠子さん(60)が18日、長崎市城栄町に空き店舗を活用した弁当店をオープンした。元市職員で退職後に好きなことをしたいと考えていた平山さんは「ご近所と仲良くしながら店を続けたい」と意気込む。

 ツアーは長崎市が昨年度から取り組む「商店街持続化推進事業」の一環。昨年12月、創業希望者約20人が市内五つの商店街を巡り、空き店舗の活用を検討した。長崎市によると、参加者が実際に店を開いたのは初めて。

 平山さんは城栄商店街のゆったりした雰囲気が気に入ったという。店名は長崎弁で「ゆっくりして下さい」という思いを込めて「ikowanne”」と命名。平山さんの地元、琴海の米や野菜などの食材を使った日替わりの弁当や、スコーンなどを販売する。

 オープン初日。事前の試食会にも訪れた城栄町の60代女性は「この辺は食事をするところが少なかったけど、ここはごはんもおいしかったしいいですね」と太鼓判。平山さんは「周りが温かい人ばかりで助かっている」と語った。

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