平塚タクシー強殺発生9年 情報提供求める

9年前にタクシー運転手の男性が殺害された現場で手を合わせる捜査員ら=平塚市横内

 平塚市内の高架下でタクシー運転手の男性が殺害され、売上金が奪われた強盗殺人事件は20日、発生から9年がたった。特別捜査本部が設置されている平塚署の署員約10人がJR平塚駅前でチラシ約500枚を配り、市民に情報提供を呼び掛けた。

 事件は2010年5月20日、同市横内の新幹線高架下のトンネルに運転席付近が燃やされたタクシーを同署員が発見。トランクから運転手の男性=当時(62)=が首から血を流し、遺体で見つかった。

 県警はこれまで延べ1万8千人を投入したが、事件解決には至っていない。情報提供も年間10件ほどで記憶の風化が進む。

 この日は事件当日の午前2時20分に被害者がタクシーを発車した駅北口のタクシー乗り場前で署員がチラシを配り「ささいなことでも情報提供を」と呼び掛けた。チラシを受け取った女性(75)は「だいぶ前の事件だと思ったのにまだ解決できてないなんて怖い。早く解決してほしい」と話した。

 現場では署員6人が献花し、事件解決への決意を新たにした。情報提供は、同署電話0463(31)0110。

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