原城跡沖に「白州」出現 石灰藻が堆積 春から夏の最干潮時 見学ツアーも

球形をした石灰藻

 世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産の一つ、原城跡(長崎県南島原市南有馬町)の約500メートル沖合に、サンゴに似た石灰藻(リソサムニューム)が堆積した浅瀬「白州」が出現した。春から夏の最干潮時にしか見られない珍しい光景が行楽客の目を楽しませている。

 乳白色の浅瀬は、その見た目から、地元では「白州の真砂(まさご)」と呼ばれ、船で近づき、その上を歩くこともできる。市や原城遊漁船組合によると、同様な光景は原城跡沖のほか、インド洋や英国の海岸など世界で数カ所で見ることができるという。

 長崎市滑石4丁目の主婦、下釜ハルヨさん(77)は「一粒一粒がまるで小さなサンゴのよう。南島原にしかない貴重なものを見られた」と話していた。

 干潮前後に合わせて、見学ツアーもある。上陸にはマリンシューズが必要。天候や波により日程や出発時間の変更がある。(月に3~5回出港、8月末まで)。申し込みは同漁船組合(電0957.85.3155)。

潮が引き出現した「白州」=南島原市、原城跡沖

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