ニュルブルクリンク24時間レースの予選レースが5月18～19日、ドイツ・ニュルブルクリンクで行われ、TOYOTA GAZOO RacingはSP-Proクラスにエントリーした土屋武士、蒲生尚弥、松井孝允、中山雄一組レクサスLCが総合24位完走を果たした。一方、SP8Tクラスに出場した佐々木雅弘、ウヴェ・クリーン、ヘルフィ・ダーネンス、矢吹久組GRスープラは、車両トラブルに見舞われ完走を逃している。
トヨタが参加した今回の予選レースは、6月20～23日に同地で開催されるトタル・ニュルブルクリンク24時間に向けたマシンの最終チェックの場であり、来月の本番に出場する多くのチームが集結した。
今戦では、すでに3ラウンドが開催されているVLNニュルブルクリンク耐久シリーズとは異なり、24時間レースのフォーマットに倣って計2回の予選セッションと総合トップ30台のグリッドを決定する“トップ30クオリファイ”後に、VLNよりも2時間長い6時間の決勝レースが行われた。
ドライコンディションからウエットコンディションへと変化した予選を戦い、総合24番手グリッドを得たレクサスLCは、レース開始早々にウエットからドライコンディションへと替わる路面に合わせて、決勝の3周目までにレインタイヤからスリックタイヤにスイッチ。
その後も安定した走行でラップを重ねたレクサスLCは、マシンにもドライバーにも過酷なニュルブルクリンクでの6時間レースを無事に走りきることに成功し、総合24位でチェッカーフラッグを受けた。
チームは今後、タイヤを入れ替えた際のドライバビリティの一貫性などを修正しながら、本番に向けて“もっといいクルマ”に近づけていくという。
■GRスープラは燃料系トラブルでストップ
予選1回目で記録したタイムにより、グリッドに着いた全98台中総合43番手からのスタートとなったGRスープラも、序盤はコンディション変化に合わせてウエットタイヤからドライ用タイヤに交換してレースを進めていく。
しかし、スタートから約1時間半後、トラブルがGRスープラを襲う。エンジンにガソリンが供給されないトラブルが発生したのだ。この影響でGRスープラはコース上でストップ。ガレージに戻されることとなった。
車両がピット戻ると、チームはすばやくトラブルの原因を突き止め、再びクルマをコースに送り出すことに成功する。しかし、作業に2時間を超える時間を要したことで、規定周回数に達せず。惜しくも完走扱いとはならなかった。
GRスープラのチーフメカニックを務める田中英幸は、今回発生したトラブルについて、「通常の整備では見ないところで出たトラブル」とコメント。
その上で「24時間レースの前に見つけられたことは良かったです。クルマの改善の方向も見えてきました」と語っている。
“もっといいクルマ”造りを掲げるTOYOTA GAZOO Racingが挑む2019年ニュルブルクリンク24時間レースは6月20日（木）に開幕し、24時間に渡って争われる決勝レースは22日（土）から23日（日）にかけて行われる。
