有識者会議「首相は慎重な判断を」消費税増税のリスク訴える

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経済学者らが消費税増税のリスクを訴えた有識者会議(衆院第2議員会館)

 10月に迫った消費税増税のリスクを訴える有識者会議が21日、衆議院第2議員会館で開かれた。元内閣官房参与の藤井聡京都大教授と岩田規久男・前日銀副総裁が呼びかけ人。集まった16人の経済学者やエコノミストは、デフレ脱却ができず、景気も後退局面に入りつつある中の消費税率引き上げは日本の衰退に拍車をかけると警鐘を鳴らした。

 藤井教授は消費税が経済成長のメインエンジンである消費に対する「罰金」と表現。増税について「経済成長率を下落させ、国民は貧困化して格差は拡大する。国力、国勢は衰え、外交力も低下。あらゆる意味で日本を衰弱させる」と危険性を強く訴えた。

 岩田氏もデフレ期の消費増税は内発的な不況を起こすとし「結局アベノミクスは失敗に終わるのではないか。安倍首相が景気後退期に退陣となれば、一体何のためか。慎重な判断を首相にしてもらいたい」と述べた。ほかの出席者も所得の低い人ほど負担が重い消費税の問題点を指摘したり、財務省がアピールする「財政危機」は存在しないと解説したりした。

 会議には自民党の西田昌司参院議員(京都選挙区)や安藤裕衆院議員(京都6区)、無所属の馬淵澄夫元国土交通相や、れいわ新選組の山本太郎参院議員ら国会議員10人も訪れ、学者らの意見に耳を傾けた。

 同会議は出席者を含む約40人の学者らの意見をとりまとめた文書を、安倍首相や二階俊博自民党幹事長宛てにこの日提出した。