川崎駅周辺で最大規模 20年5月にホテル開業へ

2020年5月に開業予定の「ホテルメトロポリタン川崎」(中央)の完成イメージ図。ホテル左側は高層オフィス棟、右後方がミューザ川崎

 JR東日本グループの日本ホテル(東京都豊島区)は、JR川崎駅西口(川崎市幸区)に建設中のホテルの開業が2020年5月になると発表した。同駅周辺で最大規模のホテルで、名称も「ホテルメトロポリタン川崎」に正式決定。駅至近で羽田空港にも近いという好立地から、ビジネスマンや国内外の観光客の利用を見込んでいる。

 ホテルは地上16階建て、客室数は304室。客室の広さはすべて23平方メートル以上で、ダブル、ツインともにデスクを省いた。全室、バス・トイレ・洗面台が独立し、ゆったりとした居室空間を確保する。

 ミューザ川崎シンフォニーホールに隣接することから、ロビーカフェではさまざまな音楽イベントを催す方針で、「音楽のまち 川崎」の交流拠点の役割も担うとしている。

 ホテル建設は、JR東日本が進める再開発事業の一環。線路に面した同社の変電所跡地と隣接地の約1万2400平方メートルに、ホテルと高層、低層のオフィス棟を建てる計画で、同社はホテルの開業をこれまで「20年春」と説明していた。3棟全体の完成は21年春の見通し。

 高層オフィス棟は地上29階、地下2階建てで、オフィスの賃貸面積は約6万6千平方メートル。約400平方メートルの保育施設も併設する。地上5階、地下1階の低層オフィス棟は主に商業施設として利用し、約4千平方メートルの大型フィットネスクラブも入居する。

 市観光プロモーション推進課によると、市内には51ホテル(客室計約5500室)があり、うち川崎駅周辺には27ホテル(同計約3600室)が集まる。市は観光振興プランで、25年の市内ホテル宿泊者数を年間210万人にするとの目標を掲げている。18年の宿泊者数は約195万人で、同年の目標に設定していた190万人を上回っており、同課は「おおむね順調に推移している」と話した。

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