【「白い巨塔」連載】テレビ朝日開局65周年は“女財前”で決まり!?“じりさん”こと、沢尻エリカに突撃インタビュー!《第1夜》

【「白い巨塔」連載】テレビ朝日開局65周年は“女財前”で決まり!?“じりさん”こと、沢尻エリカに突撃インタビュー!《第1夜》

テレビ朝日の開局60周年を記念して、山崎豊子原作の大作「白い巨塔」が、5夜連続ドラマで放送決定! これまで何度も実写化を果たしてきた不朽の名作が、装いも新たに豪華キャスト陣で現代版としてよみがえります。そこで、インターネットTVガイドでも超豪華5夜連続インタビュー企画を実施! 第1夜の本日は、岡田准一さん演じる財前五郎を陰ながら支え、財前自身も唯一心を許す愛人・花森ケイ子を演じる沢尻エリカさんにお話を伺いました。今作への意気込み、役作りについてはもちろん、沢尻さんの信念や、これから先の展望など、他では聞けないお話盛りだくさんでお届けいたします!

──子どもの頃に「白い巨塔」をご覧になっていたということですが、今回出演が決まってどんなお気持ちでしたか?

「前回私が見ていた時はケイ子役を黒木瞳さんが演じていらっしゃって、本当に名作ですし私自身すごく好きな作品でもあるので、『私なんかがいいんですか…!』という感じで緊張もしました。ただ、鶴橋康夫監督も以前ご一緒させていただいたことがありましたし、岡田さんもすごく気さくな方で、アットホームな楽しい現場でしたね」

──そんな鶴橋監督からのアドバイスは何かありましたか?

「色っぽくやってくれと言われましたね(笑)。加えて、いつもよりもちょっと大人っぽくというのを自分の中で意識して演じました」

──鶴橋監督は身振り手振りで指導をしたりする方と伺っています。

「岡田さんとの初めてのシーンはキスシーンだったんです。やっぱり緊張もしますし、私自身も人見知りをする方なので、最初軽めにいったら『もっと行け!』みたいな(笑)。『ここでこうしてディープキスだ!』という感じで。岡田さんも偉大な役者さんなので、『任せてください』という感じで引っ張っていただけたので、頼もしかったです」

──そんな監督の演技指導で和んだところも?

「そうですね。ある意味そのシーンが一番最初だったからこそ、くだけて打ち解けられたというのはあるのかもしれません」

──岡田さんからは“じりさん”と呼ばれていると伺いました。

「そうなんですよ、なんか“じりさん”って呼ばれるようになって(笑)。初めて言われたんですけど、親しみを込めて呼んでくださったのでうれしかったですね」

──雰囲気のいい現場だったんですね。

「ドラマの内容も内容なので、現場も少し硬い雰囲気なのかなと思っていたんです。でも全然そんなことはなくて。岡田さんが座長として現場を引っ張ってくれつつ、ムードメーカーとしても現場を楽しませてくれました。キャスト、スタッフ皆さんとお話ししてくださるので、待ち時間も楽しかったです」

──5夜にわたって、ジェットコースターのように目まぐるしく変わっていく岡田さんの演技の印象、それに対峙した沢尻さんがどのような心境で演じていたのかをお聞かせください。

「前半と後半で本当に岡田さんの顔つきが変わっていって。最後はもう怖いぐらいに変わっていくさまを間近で見ていたんです。あれだけの短期間で役を作り上げて、かつ変えていけるというのは本当にすごいなと。ケイ子としてはだんだんと変わっていく財前を見ていてつらい部分もあって。好きだからこそ支えたいんですけれども、変わるさまを目の当たりにすることで溝が生まれるというか…。最後は痛々しくもありましたね」

──財前という男の生き方をそばで見て、そういった激しい人生を生きる男性についてどう思いますか?

「信念を持って何かに向かっていく男性の姿は、やはりかっこいいと思います。ただ、変わっていってしまうもどかしさはありますよね。ひたむきに何かを目指していく、自分が好きだった五郎ちゃんが、いろんな葛藤や争いでだんだんと人が変わるほどに追い詰められていって。すごく闇を感じました。彼の信念や願いをリスペクトはしていますが、元の五郎ちゃんのままでいてほしかったなという願いはケイ子の中にあって。好きだし、愛しているし、ずっとそばにいたい。でも変わっていく姿は見たくない。それがケイ子の葛藤でもあったのかなと思います」

──作中ではあまり絡みはないですが、ケイ子は里見脩二(松山ケンイチ)の実力も買っていて魅力を感じているように思いました。沢尻さんご自身は財前と里見、どちらの生き方に魅力を感じますか?

「どちらも魅力的だなと思うんですけれど、やっぱり私は財前みたいな男性がかっこいいなと思います。今時なかなかいないじゃないですか? 自分の夢に向かってひたむきに上り詰めていくというか。『もう世の男全員、財前を見ろ!』という感じです(笑)。彼を見習って気合を入れてほしいといます」

──財前には「頂点に上り詰める」、里見には「患者第一」という信念がありました。沢尻さんご自身が信念としているものはありますか?

「何って言われると何かとは言いづらいんですけれども、自分の中の信念で生きていて。自分がこれは正しいと直感や感覚的に思ったものはすごく大事にしていますね。社会でそれをどう言われようとそこじゃなく、自分が感じたこと、正しいと思ったことを信じる…、というのを常にやってきています」

──そんな強い信念のもとに、沢尻さんが今後2人のように成し遂げていきたいことはなんでしょう?

「役者としてまだまだできていないことが多いので、芝居で人を変えたり、感動させたいです。そういった芝居をしていくことが夢であり、何か自分がやっていることで動かせたらなと思います」

──視聴者目線ではかなり動かされているのですが、ご自身ではまだまだ納得がいっていないんですね。

「全然です。もしかしたら一生できないのかもしれないです。でもやっぱり難しいからこそやりがいがあって、楽しくて。頑張った先には素晴らしい世界が待っていると思うので、そこは絶対に諦めないで芝居への挑戦は続けていきたいです。適当にはやりたくないですね」

──夏帆さん演じる財前の妻・杏子に対して、愛人という立場だとドロドロした戦いになるのかなと思っていましたが、麗しい“愛のぶつかり合い”に感じました。

「一見したら本妻と愛人なんて修羅場以外考えられないと思うんです。そんな中で優しさも感じましたし、彼女もまた彼のことを愛していたんだなとも感じて、自然と涙があふれてきました。とても深いシーンでしたね」

──ケイ子は愛人という立場から、財前を精神的に支える重要な役柄です。演じる上での意識されたことは?

「大らかというか、愛情深くというか。何かこう包み込んであげられるような大きな優しさを持った女性でいようというのは心掛けていました」

──そんなケイ子に沢尻さんご自身は似ていますか?

「それが全然似てないんです!(笑)。いつも支えてもらってばっかりで、そんな人を支えられるほどできた人間ではないです…。だから、本当にケイ子のキャラクターはすてきな人だなと思います。本当に愛情深いですし、大きな器の人間なんだなって。頭もいいですし、達観もしていて。自分の信念で生きていて、演じていて『かっこいいな、この女性』って思います。私は違いますし、時にはブレたり悩んだりすることもあって。普段は支えてもらってばっかりなんですけれども、ケイ子のように強くて、いろいろと自分自身でできるような、たくましいかっこいい女性になりたいなと思います」

──かっこいい女性というお話もありましたが、他に『白い巨塔』の中でかっこいいな、演じてみたいなと思うキャラクターはいますか?

「演じてみたいというか、本当に総回診に参加したかったです!(笑)。役どころ的にいつものけ者にされているようで、みんなと一緒に病院で味わいたかったなっていうのはありましたね。総回診のシーンはやっぱりテレビで見ていても『あれだ! 来た!』という感じなので、見られなかったことが心残りだったんです」

──では、実際に総回診をされるなら誰のポジションで参加したいですか?

「やっぱり財前のポジションがいいですよね、センターで歩きたいです(笑)。あれだけの人を引き連れて、闊歩(かっぽ)できるなんてどれだけ気持ちいいか…。本当に快感だと思います(笑)」

──テレビ朝日65周年は“女財前”でいかがでしょう?

「いいですね、女性版! ぜひお願いしたいです!(笑)」

──最後に視聴者の皆さんへメッセージをお願いいたします!

「本当にたくさんのファンがいる作品だと思いますし、これから初めて見る方にとっても今の時代の新しい作品になっていると思います。私たちも新しい気持ちで『白い巨塔』を作ったので、ぜひ楽しんでいただけたらうれしいです!」

──ありがとうございました!

【プロフィール】


沢尻エリカ(さわじり えりか)
1986年4月8日生まれ、東京都出身。2003年「ホットマン」(TBS系)でドラマデビューを果たす。05年に初主演したドラマ「1リットルの涙」(フジテレビ系)で数々の賞を総なめにし、その後は映画「シュガー&スパイス 風味絶佳」(06年)や、「ヘルタースケルター」(12年)などに出演。14年「ファーストクラス」や16年「大奥」(ともにフジテレビ系)などの話題作に出演し、来年はNHK大河ドラマ「麒麟がくる」への出演が決まっている。

【番組情報】


「テレビ朝日開局60周年記念 5夜連続ドラマスペシャル 山崎豊子 白い巨塔」
テレビ朝日系
5月22日 午後9:00~10:24
※23、24日は9:00~10:24。25、26日は9:00~11:10

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●締め切り:2019年6月10日(月)正午

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取材・文/宍倉一誠(テレビ朝日担当) 撮影/尾崎篤志

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