ベンツ、2039年から全乗用車をカーボン・ニュートラルに

©株式会社博展

独ダイムラーは13日、2039年から販売する乗用車を二酸化炭素(CO2)の排出を実質ゼロにする「カーボン・ニュートラル」なものに切り替えると発表した。これに先駆け、2030年までに新車の5割以上をEVかPHVにする方針。生産においても、2022年までに欧州の全生産工場に再エネを導入し、原材料のリサイクルを進めるなど循環型への転換を目指す。同社が掲げたサステナビリティ目標は、自動車業界の中でも先進的なものだ。 (サステナブル・ブランド ジャパン=橘 亜咲)

ダイムラーはサステナビリティ戦略「アンビション2039」を発表し、気候変動の防止に向けた、今後20年のロードマップを明らかにした。

今月22日に新社長に就任するオラ・ケレニウス取締役は、「『世界を最初に動かす』というメルセデス・ベンツのパーパス(存在意義)は、新たなサステナビリティ・ビジネス戦略においても変わらない。メルセデス・ベンツに関して、私たちは最上級を目指して努力するし、お客様も持続可能で魅力的な自動車を生み出すことを期待している。将来、カーボン・ニュートラルな自動車に乗りたいというお客様の要望に応えるために『アンビション2039』がある」と記者会見で話した。

同社は2039年までにCO2の排出量を大幅に削減するために、乗用車だけでなくバンやトラック、バスも電動化していく方針。さらに、サプライヤーや提携企業にもカーボン・ニュートラル戦略への協力を促していく考えだ。まずは環境評価を行う国際NGO・CDPなどと連携し、サプライチェーンにおける環境への影響を調査した後、サプライヤーとCO2の効果的な排出削減方法をワークショップを通して検討していく。

EVやPHVの充電に関しても、顧客がCO2を排出しない「グリーンな自動車」を再生可能エネルギーという「グリーンな電力」で充電できるようにしたい考え。しかしその実現には、自動車産業だけでなく、電力供給者、政策立案者の協力が不可欠だとも指摘している。

ケレニウス取締役は、サステナビリティ戦略への転換は「技術的にも財政的にも大きな挑戦」としながらも、「前進するために安全地帯を抜け出さないといけない。それが私たちの世代の役割であり、私たちならできると確信している。『アンビション2039』の達成に取り組むことが、メルセデス・ベンツが今後も自動車業界のトップの地位にい続けることにつながるだろう」と語った。