アシックス、BLEタグで水族館来場者の運動量を算出、位置検知で迷子防止も

アシックスは、IoT技術を活用した新たなスポーツ体験の可能性検証を目的に、須磨海浜水族園で、「ウォーキング水族園」の実証実験を行うことを5月20日に発表した。期間は5月20日(月)から6月7日(金)までの平日。

アシックスが研究している「BLEタグを活用した位置検知および運動量計測技術」と、株式会社 神戸デジタル・ラボのBeacon技術および同社が作成したアプリケーションを組み合わせて実施。来場者の運動促進と安全な見学環境の構築を目的としている。

期間中、希望者にはBLEタグを無料で貸し出す。園内に設置された複数の検知器が、BLEタグを携帯する来場者の位置を検知し、記録から来場者の歩いた距離や時間を割り出し、運動量を算出。ゲーム要素を付加することで、来場者の園内回遊および運動を促す。参加者には、運動量に応じてノベルティをプレゼントするなどの企画を準備している。また、来場者の迷子防止など、安全な見学環境も構築する。

期間中には、BLEタグを活用した実証実験以外に、視覚障がい者向け案内コンテンツを配信する実証実験も実施。実験では、株式会社フルノシステムズの協力のもと、エアサイネージ※を使用して、視覚障がい者向けのコンテンツを対象者に通知する。同コンテンツでは視覚以外で楽しめる園内展示を紹介しており、対象者はスマートフォンの「読み上げ」機能などを活用して案内を聞くことができる。

※エアサイネージ:インターネット接続が不要なWi-Fiを用いて、エアサイネージ内に準備されたコンテンツをスマートフォンに通知するプラットフォーム

実証実験を通して獲得する知見は、子どもや高齢者、障がい者などがスポーツを安全に実施するためのサービス開発に役立てる。

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