「阿蘇山ロープウェー」再建決まる 20年度運行めざす

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施設の再建が決まった阿蘇山ロープウェーの解体跡地。左奥は噴煙を上げる中岳第1火口=22日、阿蘇市

 九州産交ツーリズム(熊本市)は22日、熊本地震で損壊し、駅舎などを解体撤去した「阿蘇山ロープウェー」(阿蘇市)について、現地で再建すると発表した。5月末に着工し、2020年度中の運行再開を目指す。

 同ロープウェーは、九州産業交通(当時)が1958年に開業。阿蘇中岳第1火口近くの火口西駅と麓の阿蘇山西駅をつなぎ、年間40万~50万人が利用してきたが、地震で駅舎やロープの支柱が損傷。さらに、半年後の第1火口の爆発的噴火でも甚大な被害を受け、昨年10月から全面解体を進めていた。

 新施設は、被災前の延長約860メートルと同規模を想定。ゴンドラは定員を以前の90人よりも減らし、運行回数を増やす方向で、国や関係機関と協議している。事業費は非公表だが、被災企業を国と県が支援するグループ補助金を活用する。

 第1火口は現在、噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)で周辺1キロが規制中。工事は規制区域外にある麓側の駅舎などから着手する予定だが、火口の状況次第で完成時期が遅れる可能性もあるという。

 同社は「再建により火口見物の質を高め、阿蘇地域の観光復興に寄与したい」としている。(中尾有希)

(2019年5月23日付 熊本日日新聞朝刊掲載)