ゲームで歴史を探求 中国ネットゲーム、文化伝承に一役

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ゲームで歴史を探求 中国ネットゲーム、文化伝承に一役

20日、蘇州博物館や広東省の手工芸業界などの提携パートナーと共同で伝統文化の伝承と発展を推進するという新たな文化クリエーティブ戦略を発表する網易(ネットイース)。(広州=新華社配信/網易提供)

 【新華社広州5月23日】中国では、ゲーム産業の規範化が進み、中国のeスポーツチームが非凡な成績を上げるにつれて、インターネットゲームが社会で認められつつある。騰訊(テンセント)、網易(ネットイース)を代表とするネットサービス大手はゲームに歴史的要素を盛り込み、プレーヤーにゲームを通じて文化をより理解してもらおうと努めている。

 網易の董事局主席兼最高経営責任者(CEO)の丁磊(てい・らい)氏は20日、同社が広州市で開いた双方向娯楽製品発表会で、北宋時代の風土を知りたければ、以前は「東京夢華録」を読んだり「清明上河図」を見たり、宋詞・宋曲を聞いたり、博物館に行ったりしていたと説明。だがネットゲーム「逆水寒」で宋朝の春節(旧正月)を1度体験する方がさらに直接的で助けになると語った。

ゲームで歴史を探求 中国ネットゲーム、文化伝承に一役

20日、網易(ネットイース)の双方向娯楽製品発表会の会場。(広州=新華社記者/荊淮僑)

 「逆水寒」は、温瑞安(おん・ずいあん)氏による同名の武侠小説を題材にして同社が昨年リリースしたゲーム。北宋末期を舞台とし、当時の環境や習俗、慣習などが再現されており、生き生きとしたディテールはプレーヤーの高い評価を受け、多くの人々の北宋における歴史と文化に対する興味を呼び起こした。同社は昨年さらに故宮博物院と提携してモバイルゲームを開発した。故宮博物院の貴重な収蔵品の一つ「千里江山図」をゲームの舞台に登場させ、「よみがえった」この中国画は瞬く間に若者世代で人気となった。

 ゲームの新たな価値として中国の文化的要素を掘り起こすことは、ゲーム業界のここ数年の共通認識となっている。中国のゲーム作品やゲーム大会が続々と海外進出することは、中国文化の交流と輸出の推進につながり、全世界のゲーム愛好家に中国を理解し、中国を好きになってもらうための助けとなっている。

ゲームで歴史を探求 中国ネットゲーム、文化伝承に一役

20日、網易(ネットイース)の双方向娯楽製品発表会の会場。(広州=新華社記者/鄧瑞璇)

 網易の2019年第1四半期(1~3月)の決算報告によると、ゲームの売上高は118億5千万元(1元=約16円)で、総売上高の65%を占めた。また日本などの海外市場では、同社の多くのゲームのダウンロード数が上位にランクインした。

 丁氏は、ゲームを通じて、西遊記、三国志、山海経など中国の物語や、故宮、敦煌、陝西歴史博物館など民族文化に関するIP(知的財産)に新たな生命力を吹き込みたいと期待を示した。網易は現在、異業種との提携をいくつも進めている。

 製品発表会では、同社が蘇州博物館や広東省の手工芸業界と提携して文化クリエーティブグッズを開発し、さらには中国国家図書館と共同で三国時代の書籍に関する文化を伝承するプロジェクトを近く始動すると発表した。(記者/鄧瑞璇、荊淮僑)