東京大学、トヨタ、TRENDE、家庭やPHVからの電力で個人間売買を検証 車同士の電力取引も

東京大学、トヨタ、TRENDEは5月23日、ブロックチェーンを活用し、住宅や事業所、電動車間での電力取引を可能とする次世代電力システムの共同実証実験を6月17日からトヨタの東富士研究所と周辺エリアで実施することを発表した。

具体的には、家庭や事業所がアクセスできる電力取引所を新設するとともに、AIを活用したエネルギー管理システム(電力売買エージェント)を設置。電力売買エージェントは、それぞれの電力消費と太陽光パネルの発電量予測に応じて電力取引所に電力の買い注文・売り注文を出す。これらを一定のアルゴリズムでマッチングさせ、電力の個人間売買を実施するというもの。電力価格は需給量に応じた変動価格。

この実証実験は、太陽光パネルや蓄電池に加えて、世界で初めてPHVを分散型電源として組み合わせた個人間電力売買の実証実験。距離別託送料金のシミュレーションや航続距離に応じて電力消費量が変化する電動車の電力需要予測アルゴリズムの検証を行う。

トヨタは車両用電力売買エージェントの開発を、東京大学は電力取引所の構築と事業所用電力売買エージェントの開発を、TRENDEは家庭用電力売買エージェントの開発をそれぞれ担う。

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