空飛ぶ車「teTra」が資金調達。1/1サイズの試作機を製作

「teTra」離陸時イメージ画像

空飛ぶ車の開発を行っているテトラ・アビエーション株式会社は、第三者割当増資により約5,000万円の資金調達を行ったことを発表した。同社への投資にはDrone Fundをはじめ、Incubate Fund、TomyKなどが名を連ねている。

■フラグシッププロジェクト:「teTra」とは

移動の自由に必要なエア・モビリティである一人乗りの空飛ぶクルマ開発プロジェクト。同プロジェクトは、米ボーイング社が主催する空飛ぶ車のコンテストGoFlyにおいて、世界95カ国から応募が有った2018年6月の第1ステージで、世界TOP10のチームに輝き賞金約200万円を獲得。

現在は2020年第1四半期開催予定の最終ステージである飛行審査へ向け、資金調達により1/1サイズの試作機の製作を進めている。最終ステージではマンションやビル相当の高さを飛行、審査では実際の飛行や機体の完成度のみならず、ビジネス面も評価される。

同社は2018年6月に東大発ベンチャーとして、プロジェクト「teTra」のチームを運営するため創業。2020年までのGoFlyコンテスト開催中は、主にチームの知的財産や資金の管理を行い、終了後は開発を引き継ぎ、5年をめどに誰もがどこででも利用できる「空飛ぶ車」の普及を目指している。

現在、学生や元大手重工メーカーの社会人を中心としたコアメンバーが10人程度、加えて20人以上の協力メンバーが開発に携わっている。メンバーは、素材、航空力学、航空機エンジン、デザイン、ソフトウェア等の一流の専門家が集まるオープンイノベーション型の異能集団であり、東京大学および民間企業のサポートを受けている。また、ローンチカスタマーや物流・リース等に関するパートナー企業を募集している。

■株主からのコメント

Drone Fund千葉功太郎氏:

Drone Fundでは、「ドローン前提社会」や「エアモビリティ社会」の実現を目指し、空飛ぶ車の研究開発チームや海外投資にも力を入れてきました。

その中でも、テトラ・アビエーションが運営を行うProject teTraは、有志のチームにもかかわらず、個人用飛行装置の国際コンテストであるGoFlyにおいて、日本で唯一トップ10入りし、現在はフェーズ3へ進出している実力のあるチームです。

今回、その実績と今後のエアモビリティの将来性に期待し、出資させていただきましたことを非常に嬉しく思います。共にドローン・エアモビリティ社会の実現を目指し、突き進んでいきましょう。

インキュベイトファンド本間真彦氏:
インキュベイトファンドでは、新しいテクノロジーを活用し、既存のレガシー産業を代替するポテンシャルを持つ様々なスタートアップに投資をしています。今回投資させて頂いたテトラ・アビエーションは、まさに新しいモビリティの時代を作り上げて行く先であると考えています。代表の中井さんは誰もがどこででも利用できる、エア・モビリティの時代へ人類を一歩前進させる事ができると信じています。

TomyK代表鎌田富久氏:
誰もが自由に空を使ってスマートに移動できる、そんな便利な未来の実現をめざすテトラ・アビエーション。人口減少でモビリティに課題を抱える日本に必要なイノベーションであり、世界の空を活用する新たな産業を創る。テック系スタートアップを数多く支援するTomyKは、テトラのビジョン実現に向けて、支援して行きます。

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