磯崎さんプリツカー賞授賞式 県内の反応【大分県】

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 建築界のノーベル賞といわれ、優れた建築家に贈られる米プリツカー賞を日本の磯崎新さん(87)=豊の国かぼす特命大使=に授与する式典が24日、パリ近郊のベルサイユ宮殿で開かれた。

 1990年代の旧県立大分図書館(現アートプラザ)存続に向けた活動などで交流がある大分大名誉教授の佐藤誠治さん(71)=大分市=は「同賞の選考委員をしていたこともあって少し遅かったが、大変喜ばしい」と話す。昨年、アートプラザで開かれた講演会では司会者として今後の同市の在り方について聞き、「建築を志すきっかけとなり、建築家としてのスタートを支えた故郷への思いの強さを感じた」という。

 竹工芸家の生野徳三さん(77)=同=も「受賞は大変名誉なこと」と話す。磯崎さんは30代の頃から、生野さんの父で人間国宝の故生野祥雲斎さんを訪ねて大分市内の生野さん方に顔を見せていた。「磯崎さんに会うたびに、竹ひごを曲げてしならせた祥雲斎から『これが竹だよ』と一言で本質を教えてもらったことが印象的だったという話をされる。若い時代から多くの芸術家と交流したことも彼に大きな影響を与えたのでは」。自身も展覧会をアートプラザで2度開いており、「磯崎建築に合う作品を作ろうというのは創作の一つの原動力になる。それが魅力と言える」と話した。

 佐藤さんも生野さんも大分市内にあった1960~70年代の活動初期の作品が取り壊されたことを残念がる。「今後は歴史的価値を考え、住民と行政が新しい用途を模索しながら活用してほしい」と話した。