元日本代表も多数!?アマチュアカテゴリーに移籍したJリーガー達

昨今のサッカー界では、JリーグからJFL(4部相当)以下のクラブに移籍する選手が 後を絶たない。今回は有名選手を中心に下部カテゴリーに移籍した選手達を紹介する。

岩政、福西など多数の有名選手が下部カテゴリに移籍

東京ユナイテッドに所属した岩政大樹

公式ツイッター(@_PITCHLEVEL)から引用

日本のプロサッカーリーグはJ1、J2、J3の3部リーグ構成になっている。そしてその下に4部相当の

JFL(同リーグはJリーグを目指すクラブと目指さないクラブが混合)、地域リーグ、都道府県リーグという構成になっている。

10年ほど前からJリーグからJFLや地域リーグに移籍する選手達が出始めている。そして近年、これらの移籍が後を絶たない状況となっている。

2013年には、鹿島アントラーズや湘南ベルマーレでプレーした佐々木竜太が当時東京都2部リーグ(8部相当)に所属したHBO東京に移籍した。同選手はその後東京ユナイテッドFC(現在関東1部リーグ)を経由し、現在は東京都1部リーグの南葛SCに所属している。この頃から毎年のようにJリーガー達が地域リーグや都道府県リーグのクラブに移籍するようになっている。

2017年には、鹿島アントラーズで10年以上プレーした元日本代表の岩政大樹が東京ユナイテッドFCに移籍している。日本のサッカー界でも屈指の実績と知名度を誇る大物の移籍にサッカー界を騒がせた。同選手はプロ契約でコーチも兼任といった形でプレーしていたが、2018シーズン限りで現役を

引退している。

ロシアW杯が開催された2018年にも多くの選手がコミュサカ(J3以下のサッカーのことをいう)界に

足を踏み入れた。元浦和レッズでプレーした永井雄一郎は神奈川県1部リーグのFIFTY CLUBへプロ契約で加入した。そして、ジェフやサンフレッチェ、大分でプレーした元日本代表の山岸智は関東1部リーグのVONDS市原に移籍。ヴィッセルやヴェルディ、ヴァンフォーレでプレーした土屋征夫は

関東1部リーグの東京23FCに完全移籍している。

さらには、元日本代表で2002年のW杯にも出場した福西崇史は東京都1部リーグの南葛SCに加入し、2019シーズンからは同クラブで監督を務めている。

2019シーズンにはガンバのレジェンドやあの選手も

TOKYOCITYでプレーする阿部翔平

(@abeshohei21)から引用

既に多くの実績のある選手達が地域リーグや都道府県リーグに移籍しているが、その流れは2019シーズンになっても変わらない。ガンバ大阪に15年以上在籍し、400試合以上出場した二川孝広が関西1部リーグのFCティアモ枚方に加入し、サッカー界を沸かせた。さらには、アルビレックスやレッズでプレーした永田充が東京ユナイテッドFCに移籍を果たしている。

そして、今季東京都2部リーグを戦い、渋谷区からJリーグ参入を目指すTOKYO CITY FCに元

ヴァンフォーレ甲府の阿部翔平がプロ契約で加入している。

地域リーグで全選手とプロ契約を結ぶクラブも

現在の日本のサッカーリーグでは所属するほぼ全選手とプロ契約を結んでいるのはJ1とJ2に所属するクラブだ。J3リーグはチームで3人以上プロ契約の選手を保有していれば、他の条件を満たすことで

参入することができる。つまり、完全なプロリーグはJ2まででJ3より下のカテゴリはチームによってプロ契約選手の数も異なる。

そんな中、関東1部リーグ所属ながら全選手とプロ契約を結んでいるクラブもある。

栃木シティFCだ。同クラブは2010年から2017年までJFLに所属。しかし、2017シーズンを

16位で終え、関東1部リーグに降格。降格初年度の2018年シーズンから全選手とプロ契約を

結びサッカーだけに専念できる環境を整えた。

JFLはホンダロックやFCマルヤス岡崎などの企業チームも所属している。FC大阪やFC今治などの

Jリーグを目指すクラブも所属しているが、多くの選手やアルバイトや契約社員として働きながら

サッカーに打ち込んでいる。そんな中で関東1部(5部相当)で全選手とプロ契約を結んでいる

栃木シティは異例中の異例とも言えるだろう。

また、東京都1部の南葛SCも元Jリーガーやブラジル選手はプロ契約を結んでおり、選手の半数近くが

プロ契約だという。前述した永井雄一郎や阿部翔平など、都道府県リーグでもプロ契約の選手がプレーしている。10年ほど前までは想像もできなかったであろうことが今起きている。

今後Jリーグだけでなく、JFL以下のクラブのサッカーにも注目していきたい。

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