浦賀奉行所300周年へPR 咸臨丸フェスで機運盛り上げ

中島三郎助の紹介パネル(手前)などを見ながら奉行所に関するクイズに答える咸臨丸フェスの参加者 =住友重機械工業浦賀工場

 第21回咸臨丸フェスティバルが25日、横須賀市浦賀の住友重機械工業浦賀工場で開かれた。浦賀奉行所の開設300周年を来年に控え、同市がPRブースを出展。よこすかシティガイド協会が奉行所跡など会場周辺の史跡見学会を行い、機運を盛り上げた。

 ブースでは奉行所の歴史、黒船との初交渉を担った与力・中島三郎助らゆかりの人物について、パネルやリーフレットで紹介した。来場者はパネルを手掛かりにクイズに答え「よこすか海軍カレーラーメン」など名産が賞品の抽選会に参加。「当たった!」と歓声を上げていた。

 記念式典で上地克明市長は「咸臨丸では奉行所の関係者も渡米した。300周年にはゆかりの船舶を浦賀に誘致するなどし、住友重機械工業の協力もいただきながら盛り上げたい」と来年を見据えた。駐日米国大使の代理として出席したマヌエル・ピコン海軍大佐は祝辞の中で「トランプ大統領来日の日に日米の絆を祝い、日本の貢献に感謝したい」などと述べた。

 1860年に浦賀を出港し日本軍艦として初めて太平洋を横断した「咸臨丸」の偉業をたたえるイベントで、浦賀観光協会などでつくる実行委員会の主催。横須賀海上保安部など20余りのブースが並んだ。地域の高校生らによる吹奏楽やダンスなど多彩なイベントも繰り広げられ、終日にぎわった。

© 株式会社神奈川新聞社