継承センター設立へ募金展開 認定NPO法人、6億円目標

総会であいさつする岩佐代表理事=東京都内

 認定NPO法人「ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会」(東京)は25日、東京都内で総会を開き、継承センターの設立に向け、全国で募金活動を展開する事業計画を承認した。
 募金目標は6億円。継承センター設立に向けた募金活動を昨年12月に始め、今年3月末までに約460万円が集まっている。本年度は都内が中心だった募金活動を全国に展開。会員や賛助団体も全国的に増やし、寄付金による財政基盤の強化を目指す。
 同会は2013年に継承センターの基本構想を発表した。収集する資料の保管、展示場所などとして活用するほか、被爆証言を電子化して国内外に発信したい考え。岩佐幹三代表理事は「会の活動はまだ多くの国民の関心を引くには至っていない。センターの設立とそのための募金活動は特別事業として体制を整え、皆さんの理解と賛同が得られれば道は必ず開ける」とあいさつした。
 同会は故山口仙二さんらの呼び掛けで11年に発足。日本原水爆被害者団体協議会(被団協)と連携し、被爆証言の聞き取りや継承活動のほか、被爆者運動に関する資料の収集や保存、整理、電子化などに取り組んでいる。

© 株式会社長崎新聞社