【ネタバレ注意】エンドゲームが“生涯の一本”となった理由

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こんにちは。アメキャラ系ライター、杉山すぴ豊です。2019年4月26日の公開から約1か月、映画史を塗り替える記録的ヒットを続けている「アベンジャーズ/エンドゲーム」の“ここが素晴らしすぎる”ポイントを、今なお冷めぬ興奮と感動と共に語りたいと思います。ネタバレは最低限にとどめたつもりですが、まだ映画をご覧になっていない人がいたら、ぜひ映画を見てから、をオススメします。

あっと驚くキャラクターや アイテムの登場は 嬉しすぎるサプライズ

「アベンジャーズ/エンドゲーム」は〝予想通りの〞映画であると同時に〝予想を見事に裏切る〞スーパー・エンターテインメント作品でした。生き残ったヒーローたちが白い特殊なスーツを着て量子世界に行き、そこからタイムトラベルをして、サノスによって歪められた世界を取り戻そうとするーという筋書きは予告編からも予想できたし、ここは当たっていたわけですが、けれど「どこの時代にタイムトラベルするのか?」「タイムトラベルしてどのように事態を解決するのか?」について予想できた人はほとんどいなかったと思います。タイムトラベルして過去をちゃちゃっと変えて世界を救う、なんて甘い筋書きではありませんでしたね(笑)。

これまで書いてきた予想記事の通り「インフィニティ・ウォー」直後のエピソードから始まりますが、はっきりしたのはメインのストーリーは前作から年後だったということです。ここはすごく重要で、アベンジャーズとサノスの戦いはすでに決着がついており、この時点で世界はもう元に戻らない。だからヒーローたちは、悲劇に襲われた世界をある程度〝受け入れている〞のです。

この設定はヒーローたちの外見の変化ーブラック・ウィドウやキャプテン・マーベルの髪色や髪型が変わっている。ソーが長髪でひげもじゃになっているーという細かなところもさることながら、登場人物たちの人生、立場、価値観が大きく変わっていることに現われています。例えばバートンが家族を失い暗殺者になっている。そしてトニーの人生にも大きな変化が...など。これらがドラマ性を大きく高めています。

自暴自棄のバートンを救ったのはブラック・ウィドウだった
アスガルドの王ソーの葛藤も見どころ

出演者にも目を向けてみましょう。ティルダ・スウィントン演じるエンシェント・ワン(ドクター・ストレンジの師匠で最高の魔法使い)、フランク・グリロ演じるラムロウ(キャプテン・アメリカの宿敵のヒドラ党のエージェントでシールドに潜りこんでいた)、タイ・シンプキンズ演じるハーレー(「アイアンマン」でトニーを助ける少年)らがなんらかの形で登場することは噂されていましたが、いずれも「なるほど、こんなところで出てくるのか!」と、うなってしまう見事な活かし方。

さらに過去のあのキャラクターたちが再び登場するという、嬉しすぎるサプライズもありました。もちろんスタン・リーも!そして今回は、ジョー・ルッソ監督やコミックのサノスの生みの親であるジム・スターリンもカメオ出演しています。

戻ってくるのはキャラクターばかりではありません。予告編でも明らかにされていた通り、キャプテン・アメリカの手にあの盾が戻ってきますが、もう一つある重要なアイテムが復活します。しかも「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」でさりげなく示されていた伏線がここで見事に回収されるわけです。なんという巧みな構成でしょうか!その一方で、ブルースはどうやってまたハルクに戻るんだろう?というところは、拍子抜けするぐらいあっさり語られます(笑)。

「アベンジャーズ/エンドゲーム」は家族についての物語だった

そう、監督のルッソ兄弟は常にファンの読みを超えてくるのです。それでいてアクションの見せ場については「そうそうこれを待っていたんだ!」というファンの気持ちに応え、観たいものをちゃんと見せてくれる。クライマックスの大バトルはキャプテン・アメリカの〝あの言葉〞で始まるわけですが、原作コミックを知る人なら、これぞ聞きたかった名セリフ中の名セリフですよね。僕もここで本作が生涯の傑作の一本に仲間入りしました。

ガーディアンズの仲間を失ったロケットとネビュラ
ミッションのため宇宙を行くアベンジャーズ

アクションいっぱいの壮大な英雄神話ですが、本作のテーマは極めて身近なものです。本作のセリフの中に〝家族〞という言葉がとても多く出てきました。そう、「アベンジャーズ/エンドゲーム」は家族についての物語なのです。今までアイアンマンは世界平和のために、キャプテン・アメリカは人々の自由のために、マイティ・ソーは名誉と正義のために戦ってきました。

しかし今回、ヒーローたちはみな、家族のために立ち上がるのです。家族を持っているヒーローもいれば、またアベンジャーズ自体がヒーローにとっては家族そのもの。サノスのなしとげた〝全宇宙の半分の生命だけ消す〞というのは、ある意味〝全宇宙の生命を皆殺しにする〞よりも非情なことです。結果それは、多くの家族が引き裂かれることを意味するからです。自分が生き残ったとしても、愛する家族が消えてしまうのです。また自分が消えることで、自分を愛する家族が悲しみにくれるのです。

ソーとキャプテン・マーベルは意気投合する

だからアベンジャーズは、この宇宙に無数に存在するであろう、サノスによって幸せを台無しにされた家族のために立ち上がるのです。サノスを倒すことなんて実はもうどうでもいい。サノスによって奪われた家族を取り戻すんだ。だから今度のアベンジャーズの戦いは、全シリーズの中で最も共感できる動機の上に成り立っているのです。

アベンジャーズの面々は失われた世界を取り戻すため、危険を顧みず量子世界に飛び込んでいく

さてここでリピーターの人に。最後の最後にMARVEL STUDIOSのロゴが出て映画が終わりますが、ここでさりげなく聞こえる〝ある音〞に耳をすませてください。これについてはいろいろな解釈が成り立つのですが、いずれ皆さんとディスカッションしたいと思います。

正直、事前の予想が当たったかハズレたかなんてどうでもいい。この至福の時間分に興奮し、涙し、そして余韻にひたる。MCUをずっと愛し続けてきてよかった、そしてこれからもMCUが続く幸せをかみしめたい。

ありがとうアベンジャーズ!そしてこれからもよろしくアベンジャーズ!

今回、バナー=ハルクにはあっと驚く変化が

〈3時間2分/ウォルト・ディズニー・ジャパン配給〉
©Marvel Studios 2019

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