大雨、地震想定 長崎県総合防災訓練 64機関1000人参加

横転した車両から負傷者を救出する訓練に臨む関係者=雲仙市、多比良港埋め立て地

 大雨や地震を想定した本年度の長崎県総合防災訓練が26日、雲仙市国見町の多比良港埋め立て地であり、自衛隊や警察、消防、行政など64機関約千人が災害時の対応や連携を確認した。

 県と雲仙、島原、南島原3市が主催。訓練は大雨・洪水警報と土砂災害警報が発令される中、有明海を震源とするマグニチュード(M)7.1の地震が発生。島原半島内で家屋の倒壊や地滑りが起こり、多くの住民が負傷し、電気やガス施設に被害が出た-との想定で実施した。

 車両約90台、ヘリなど8機を投入。家屋や車両からの負傷者の救出、消火活動での連携などを確認。離島や車道が狭い山間部での停電を想定して、大型ヘリによる高圧発電機車の輸送訓練もあった。

 会場には火災時の煙や地震の揺れ方を体験できるコーナーもあり、震度7を体験した雲仙市国見町の清水喜代美さん(59)は「とても大きな揺れで怖かった。家のタンスを固定するなど、すぐに対応したい」と話した。南島原市の障害者福祉施設では、入居者の避難訓練もあった。

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