中日高橋、阪神近本、巨人中川…予想以上の活躍を見せる選手たち【セ編】

中日・高橋周平【写真:荒川祐史】

最下位から首位に浮上した広島は床田が5勝と牽引

 2019年のペナントレースも開幕してから2か月が経過した。セ・リーグは開幕で大幅に出遅れた広島が怒涛の11連勝を飾るなど驚異の追い上げを見せて首位に浮上。巨人、阪神がそれを追っている。波に乗り切れていないDeNAが借金9で最下位に沈み、一時は首位に立ったヤクルトは泥沼11連敗で5位に沈んだ。

 パ・リーグは柳田や中村晃といった怪我人が続出しながらもソフトバンクが首位をキープ。昨年のリーグ王者である西武もジワジワとその順位を上げて3位に浮上した。現時点で5位の日本ハムまで3ゲームの間にひしめき合う混戦の様相となっている。オリックスは借金8とやや離れて最下位に沈んでいる。

 今季も盛り上がりを見せるプロ野球だが、今季も12球団で期待以上の活躍、台頭を見せている選手たちがいる。ここではそれぞれのチームで奮闘が際立つ選手を1人ずつピックアップしてみよう。

 まずはセ・リーグだ。

 怒涛の11連勝を飾った広島では、先発ローテの一角を担う床田寛樹投手の活躍が際立っている。開幕ローテ入りを果たすと、ここまで9試合に先発して5勝2敗、防御率2.73の好成績をマーク。巨人菅野、DeNA今永らと並びハーラートップタイ。4勝の大瀬良とチームを牽引し、チームの勝ち頭となっている。

 2位で広島を追う巨人では、中継ぎの中川皓太投手の働きが際立つ。原辰徳監督の下で、開幕1軍の座を掴むと中継ぎとしてここまで20試合に登板。勝ち試合の救援も任され、時にはクローザーも。ここまで1勝0敗3セーブ7ホールド、防御率0.43と圧巻の成績を残している。

 3位の阪神を牽引しているのは、1番に定着したドラフト1位の近本光司外野手だろう。即戦力として期待されていたものの、ここまでの働きは予想以上と言っていい。190打数58安打で打率.305をマークしているだけでなく、チーム2位の5本塁打を放ち、山田哲と並びリーグトップタイの14盗塁を決めている。

 中日は高橋周平内野手が5月に入って驚異的な活躍を見せている。ここまでリーグ2位の打率.347をマークし、3本塁打30打点。得点圏打率も.347をマークし、5月だけで川上哲治、イチローに並ぶ月間8度の猛打賞を記録している。24日から26日までのヤクルト3連戦では3試合連続猛打賞、3打点、4打点、3打点と3試合で10打点と大爆発した。

 現在、11連敗中のヤクルトでは、2年目の村上宗隆内野手がリーグ4位の12本塁打を放っている。打率は.238とまだ確実性には欠けるものの、その長打力はやはり魅力。11失策と守備面に課題を残してスタメンから外れることもあるが、楽しみな選手であることは間違いない。DeNAも2年目の神里和毅外野手が低迷するチームで打率.298と好成績を残している。

 この6選手のほかにも阪神の梅野隆太郎捕手やヤクルトの梅野雄吾投手、巨人の戸根千明投手らの奮闘も見えるここまでのセ・リーグ。6月からは交流戦がスタート。過去14年のうち、13年でパ・リーグに負け越しているセ・リーグで輝きを発揮する新星は現れるだろうか。(Full-Count編集部)

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