多額の設備投資が重荷となった産業廃棄物中間処理業の(株)JMC(山口)が特別清算開始決定

 (株)JMC(TSR企業コード:770100295、法人番号:5250001008112、萩市大字福井上字萩ノ浴2773-1、登記上:東京都中央区八重洲2-8-7、設立1993(平成5)年11月、資本金1億円、代表清算人:下瀬正義氏)は5月14日、東京地裁より特別清算開始決定を受けた。
 負債総額は推定50億円。

 ジェムカ(株)の商号で設立。約50億円を投じて廃棄物処理施設を建設し、1995年9月に産業廃棄物の中間処理事業を開始した。2002年11月には第二工場として約13億円を投じて焼却施設を建設し、リサイクルと廃棄物処理の2本柱で環境整備事業を展開。完全浄化設備により汚水、悪臭、排煙の出ないクリーンリサイクルを強みとして県内の各自治体、一般企業に営業基盤を築き、ピーク時には約15億円の年間売上高を計上した。しかし、自治体の予算縮減や競合の増加で受注が伸び悩むようになったほか、単価も下落して採算性も悪化し、多額の設備投資に伴う負債が重荷となっていた。
 金融機関などの支援を受けて立て直しを図っていたが、抜本的な改善には至らなかったため2014年11月、会社分割によりジェムカ(株)(TSR企業コード:752160176、法人番号:7250001014777、萩市)に事業を移管。当社は現商号に変更し、2019年2月28日開催の株主総会の決議により解散していた。

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