「神戸らしい」建築 かやぶき民家2棟、初の指定

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山本家住宅=神戸市提供

 神戸市は28日、同市北区のかやぶき民家2棟と中央区の近代建築1棟を、神戸らしい都市景観の象徴として「景観形成重要建築物等」に指定し、告示した。かやぶき民家の指定は初めて。(上杉順子)

 同市によると、市内にはかやぶき民家が約800棟あるという。市都市景観審議会が昨年の答申で、かやぶき民家について「景観資源として価値が高い」とし、維持管理の支援制度の充実などを求めたことを契機に、保全活用する機運が高まっている。

 新たに指定されたのは、いずれも同市北区淡河町北僧尾にあるかやぶき民家「山本家住宅」と「清内家住宅」、中央区再度筋町の和洋館並置型邸宅「野々村家住宅(旧坂家住宅)」。

 山本家住宅は1902(明治35)年ごろの建築と推定され、かやぶきの母屋を取り囲むように蔵や離れがあり、代表的な農家の構えを残している。

 清内家住宅は1864(元治元)年ごろに建てられたとみられ、かやぶきと背景の樹林が一体化したような景観が美しいという。

 野々村家住宅は1922(大正11)年ごろに川崎造船所の重役が建てた邸宅で、戦後、神戸地裁の所長官舎として利用されたこともある。瓦ぶきや銅板ぶきの屋根が重なる和館と、白を基調とした外観の洋館が並ぶ近代住宅様式が特徴。

 景観形成重要建築物等にはこれまで、市立博物館(同市中央区)や県公館(同)、神戸ハーバーランド煉瓦倉庫(同)など21棟が指定されているが、近代洋風建築がほとんどだった。指定されると、改修時に市の助成が受けられるなどのメリットがある。