細田佳央太＆関水渚☆演技経験はほぼゼロの超大型新人！
国内外から注目を集める天才・石井裕也監督が傑作漫画を原作に、全く新しい日本映画に挑んだ「町田くんの世界」が6月7日（金）に公開される。“人が大好き”な町田くんが、“人が大嫌い”なクラスメートの猪原さんに出会い、初めての感情と向き合ったことで、予測不能のドラマが動き出す。前代未聞の豪華キャストが集結する中、主演に抜てきされたのは演技経験ほぼゼロの超新人。町田一役の細田佳央太と、猪原奈々役の関水渚に、オーディションを勝ち抜いた時の心境と、撮影秘話や今後の夢などを語ってもらった。
──1000人超えのオーディションから選ばれたそうですね。
細田「はい。今まで映画に出演したことがなくて、どうやって撮影しているんだろうとか、そんなことも全く分からない状態だったのですが、絶対にこの役をやりたいと思ってオーディションに臨みました」
関水「私は石井監督の作品が好きだったので、より一層オーディションには全力で挑みました。もともと原作も読んでいて、面白くて好きな漫画だったんです」
──オーディションを受けてみて、手応えはありましたか？
関水「ないです、ないです！」
細田「僕も、正直、手応えはなかったですね。オーディションは何日にもわたって何回もあったんですが、監督からは『違う、そうじゃない、もっとリアルに』などと言われて、監督が要求する演技が全然できなかったんです。『だめかな』と思っていたので、受かった時はうれしかったです」
関水「これまでいろいろなオーディションを受けましたが、全然受からなかったですし、そもそもお芝居をしたことがなかったので、何がいいのか分からないままとにかく必死に受けているっていう状態だったんです。今回も受かるなんて思いもしなかったので、本当にうれしかったですし、びっくりしたっていう方が大きいです」
──出演の決定はどのように知らされたのですか？
関水「オーディションの最後に、もう1回やるからって呼ばれたんです。すっごいドキドキしながら行ったら佳央太くんがいて、2人でお芝居を1回したら、監督が『いいんじゃない？』って…」
細田「保健室のシーンね」
関水「そうそう」
細田「言われた瞬間『え!?』ってなったよね、やっぱり。理解するのに少し時間がかかりました（笑）」
関水「佳央太くんとはその時に初めて会ったけど、一緒にできてよかったなと思います」
細田「あの時は自分のことで精いっぱいだったけど、今そう言ってもらえるとうれしいですね」
──共演にそうそうたる豪華キャストがそろっていますね。
細田「僕と関水さんが二人で並んで、プロデューサーさんから共演者のお名前を発表してもらったんですが、本当に豪華な方々で、聞いた時は『このままじゃヤバイ！』って思いました。でも、プレッシャーに負けている場合じゃないなとも思って…『もっと頑張らなきゃ』っていうスイッチも入りましたね。食らいついていこうと思いました」
関水「私はとにかく不安で不安で…その様子が映画の公式YouTubeにも上がっているんですが、聞いた瞬間に泣いてしまいました。でも、共演した皆さんが優しくて人間性も本当に素晴らしくて、何より共演させていただけたことがうれしかったので、今ではとてもいい経験をさせていただいたと思っています」
細田「撮影に入ったら、岩田剛典さんと太賀さんが気さくに話しかけてくださったんです。演技のアドバイスというより、『学校どう？』とか、お兄ちゃんみたいな感じで。おかげで緊張がほぐれました」
関水「私も、撮影の時は『セリフ飛ばないかな、怒られるかな』とか、そういうことばかり考えていましたが、先輩たちはそれも分かってくださっていて、私の気が楽になるような話もしてくださいました」
細田「皆さん、本当に優しかったよね」
関水「同級生役だった前田敦子さんは本当の友だちみたいに話してくださって、私が『日に焼けやすいんですよね』って言ったら、『明日、日焼け止めを持ってきてあげるよ』って言ってくださって。自分用に買った日焼け止めをわざわざくださったんです。大切に取ってありますし、それが入っていた袋も捨てられない、捨てたくない！」
──初演技とのことですが、役作りで苦労されたことはありますか？
関水「僕が演じる町田くんは、監督から『こんなに優しい人はこの世にいないから。町田くんは神様なんだよ』ってキーワードをいただいたので、『神様、神様…』って頭の中で何度もリピートして演じました」
関水「“町田走り”も見どころだよね」
関水「“町田走り”は特に練習しましたね（笑）。原作で町田くんは50mを12.4秒で走るんですが、それを再現するにはどうしたらいいかって考えて、エネルギーを上に上に持っていくことを意識したらあの腿（もも）を上げる走り方につながったんです」
関水「私は監督に『（感情に）うそをつくな』って言われていたんですが、監督こそ神様みたいな人で、何でも分かるんです。分かったふりをすると『分かってねぇだろ』って。できるまでずっと教えてくださるので、とてもありがたかったです」
──大役を果たされたお二人ですが、役者として、今後の目標は？
細田「とにかくいろんな作品に出たいなって思っています。今回経験したことが自分の大きな基盤になったと思うので、学んだことを生かしつつ、いろんなことを吸収するために、自分のできることは何でもやりたい。今は新たに学べることしかないので、ジャンルも絞らず何でも挑戦したいです！」
関水「私もやりたいことが多過ぎて絞れないんですけど、石井監督の作品にもう一回出たいです。次も似たような役をやってみたいですし、町田くんみたいな役も演じてみたいです。神様みたいな！」
──憧れている役者さんはいますか？
細田「憧れの役者さんを決めてしまうと、その人は超えられないんじゃないかとも思ってしまうので、好きな役者さんはいるんですけど、もっと上に行きたいっていう思いが強いので、憧れは持たないようにしています。」
関水「憧れの方は、綾瀬はるかさんと石原さとみさんです。お芝居をしているところも好きですが、人間的にも魅力がいっぱいで…。見ていると元気になって華がある、そういう女優さんになりたいなと思っています」
──お仕事もお忙しいですが、プライベートでハマっていることはありますか？
細田「趣味はバスケです。小学5年生から中学3年生までバスケをやっていたので、今でも休みの日にはよく友だちとバスケをしています」
関水「アイドルにはまっていて、この前初めてライブに行ってきました。楽しかったです！」
【プロフィール】
細田佳央太（ほそだ かなた）
2001年12月12日東京生まれ。射手座。A型。
関水渚（せきみず なぎさ）
1998年6月5日神奈川生まれ。双子座。O型。
【映画情報】
「町田くんの世界」
6月7日（金） 全国ロードショー
運動も勉強もできない町田くんが持っているたった一つの才能は、全ての人を分け隔てなく愛することだった！ そんな“人が大好きな”町田くんが、“人が大嫌い”なクラスメートの猪原さんに出会ったことで、初めて“分からない感情”に向き合うことに｡そして、周りの全ての人を巻き込んで、驚天動地の物語が動き出す！
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ハガキでの応募方法は「TVガイド」6／7号（P114）をご覧ください。
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取材・文／山口美奈 撮影／尾崎篤志 ヘア＆メーク／菅野彩香［ENISHI］（細田）、板倉タクマ［ヌーデ］（関水） スタイリング／岡本健太郎（細田）、臼井崇［THYMON Inc.］（関水）
