京都・伏見稲荷、山頂に私設で小さなポスト 外国人旅行者に人気

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観光客らが旅の記念にはがきなどを投函している私設ポスト(京都市伏見区稲荷山官有地)

 伏見稲荷大社(京都市伏見区)境内の稲荷山山頂付近にある小さな私設ポストが、訪日外国人旅行者らの人気を呼んでいる。はがきには千本鳥居などをデザインした伏見稲荷郵便局の風景印が押され、旅の記念として喜ばれている。

 ポストがあるのは、稲荷山山頂付近の神饌(しんせん)物販売店「奥村亭」の店内。本町通沿いにある茶店「大谷茶園」の大谷英之さん(50)が、奥村亭を営む同級生の奥村直之さん(50)に声を掛け、日本郵便から譲り受けた丸型ポストを2年前に置いた。

 大谷さんは、かつてスイスに滞在していた際、登山鉄道の終着駅にポストがあり、多くの観光客が利用する光景を目にした。欧米では旅先でエアメールを送る習慣があることも知り、伏見稲荷大社を訪れる外国人観光客が年々増える中、「参拝した記念になるようなものを」とポストの設置を思いついた。

 地域のシンボルなどがデザインされた特別な消印である風景印は通常、地元の郵便局の窓口でしか押してもらえない。このポストに投函(とうかん)された郵便物は伏見郵便局に集められるので通常は伏見稲荷の風景印は押してもらえないが、大谷さんらが日本郵便などに掛け合い、伏見稲荷郵便局に転送してもらえるようにした。

 このポストのはがきや手紙は1日1回集荷される。近隣の土産物店などにも協力を仰ぎ、切手やオリジナルのポストカードも販売。欧米人を中心に店内で文章をしたためる人も多く、20~30枚ほど集まる日もあるという。

 奥村さんは「外国人とコミュニケーションが取れるし、楽しそうに書いているのを見ると置いて良かったなと思う。いい思い出にしてもらえれば」と話している。