プロのアスリートなら実績だけでなく社会的な立場も考えて行動すべき…というのは正論であろう。
しかしそんな正論を忘れたくなるような、サッカー界の憎めない悪童たちを今回は見ていきたい。
ズラタン・イブラヒモビッチ(LAギャラクシー)
サッカー史に残る稀有な選手であり、現在はアメリカで公私にわたって圧倒的な存在感を見せているズラタン。
近年、そこまで派手なトラブルを起こすことはなくなったが、彼の唯我独尊ぶりはたびたび批判の的となってきた。舌鋒の鋭さは年々キレを増しており、最近では的確な指摘も多くなっている。
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そろそろセカンドキャリアを考える年齢だが、指導者より選手に喝を入れる辛口解説者の方が似合う気もする。
ルイス・スアレス(バルセロナ)
ピッチ内のトラブルが多いスアレス。最も衝撃的だったのはやはり噛みつき騒動だろう。その度に出場停止を食らっており、バルセロナに移籍してすぐはしばらく試合に出れなかったほどだ。
またダイブ癖もあり、常に相手チームをイライラさせてきた。近年はその狡猾さはより無駄なく研ぎ澄まされ、PKを誘う動きや、ディフェンダーとの駆け引きは一流と言えよう。
技術、メンタリティともに天性のストライカーで、まさに“悪魔”のような選手である。先日シーズン終了を待たずに手術をしたが、コパ・アメリカの日本戦には登場してくれるだろうか。
ウェイン・ルーニー(DCユナイテッド)
偉大なるイングランドのレジェンドだが、その“酒癖の悪さ”は一向に改善されない。
これまでアルコールによるトラブルで痛い目に遭ってきたルーニーは、昨年末にも泥酔し、暴言を吐いたことでアメリカの空港において逮捕されている。
最近ではユナイテッドの後輩たちに苦言を呈することもあったが、SNSでの悪目立ちの方がまだマシな気がしなくもない。酒が入ってさえいなければ病気の少女をゲームに招待してあげるような粋な男なのだが…。
フランク・リベリ(バイエルン)
リベリは先日のブンデスリーガ最終節で鮮やかなドリブルからゴールを決め、有終の美を飾った。そんなバイエルンのレジェンドは、揉め事の多い選手でもある。
“トガり”は今も健在であり、最近では皆お馴染みのスタイリッシュなシェフによる“金箔”ステーキを注文したことでSNSが炎上。からの逆ギレでとんでもない文章をアップし、罰金を払う羽目になった。
ただその反面、ムスリムの妻に合わせて改宗し、戒律を大事にするといった家族想いの一面も。ラフィーニャ退団会見での号泣は周囲の涙を誘った。
マリオ・バロテッリ(マルセイユ)
数々の問題行動、問題発言で一躍時の人となったバロテッリも今や“アラサー”。
自撮りパフォーマンスなど、自己主張の強さは相変わらずだが、昔に比べれば可愛いものであり、最近は丸くなっている。酒井宏樹も言うようにプライベートではナイスガイであり、サッカー界の人種差別問題に対する姿勢などは評価する声も多い。
それだけに先日行われたリーグアン最終節での一発レッド退場は、褒められたものではないもののどこか懐かしさも感じさせるものであった。
(プレーは悪質だったが…)
余談だが、インテル時代の監督であるジョゼ・モウリーニョのバロテッリエピソードはオチも完璧であり、必見だ。