補助道具を使ってヨガ 無理なく効果的に アイアンガーヨガ

インドのB.K.S.アイアンガー師が生み出したヨガは、さまざまな補助道具を使ってアサナを実践し、バランスの良い心身を築く
坂下裕美さん 全くの初心者からプロのヨガの先生、年配の人や体に問題のある人など、さまざまな人が参加しています。私自身も中学生の時に難病を患って、アイアンガーヨガを始めて大きな助けになりました。クラスは皆さん和気あいあいと楽しく仲良くやっているので、気軽に参加してください。希望に応じて個人レッスンも承っています。

ユニオンスクエア近くにあるCRSで、アイアンガーヨガのクラスが行われている。

アイアンガーヨガとは、ヨガの伝統をもとに、解剖学、生理学的研究を重ねて編み出されたメソッド。30年以上のキャリアを持つアイアンガーヨガ認定指導員の坂下裕美さんは、「どんな人でも無理なくより効果的に行えるよう、必要に応じてさまざまな補助道具を使います」と説明する。なお、クラスではマット、ブランケット、ブロックなど、必要な道具は無料で貸し出しているので、いつでも気軽に参加できる。

「体調はどうですか? 今日は呼吸を意識したポーズを中心にやっていきます」と坂下さんが声を掛けてレッスン開始。ブランケットを枕にして仰向けになった参加者に、「呼吸法で体の説明をする時、左右対称になっているバナナの葉がよくたとえに出されます。呼吸をする時にもそれをイメージしてください」との説明から、ヨガの基本である「ウッジャイ」という呼吸法について指導していく。

ブロックや壁を利用して基本姿勢の「アライメント」を整えた後、椅子やベルトを使って上体をねじるアサナ(ポーズ)、ブロックを両手で挟んで肩を伸ばすアサナへと続いていく。いずれのアサナも、体の軸を真っすぐ伸ばして胸を大きく開くもので、この日のテーマである呼吸法をスムーズにし、効果を高めるそうだ。

椅子やベルトを使って効果的に行う
この日のクラスには3〜5年と長く通う参加者がそろっていた

坂下さんが一人一人の動きや姿勢を細かく修正して回る。補助道具を使って正しい姿勢をキープすることで、足腰に故障を抱えている人でも無理なくポーズが取れるという。

終盤に入った頃には、「呼吸法は体の内側のマッサージです」との坂下さんの言葉を参加者は実感、心身共にリラックスしていた。

ブルックリン在住のアーティストの織晴美さんは、「3年前に参加して以来、自分の体を意識するようになり、おかげでずっと体調をキープしています。裕美さんはアジャストメントをよく理解している素晴らしい先生で、レベルが違います」と強調する。

インテリアデザイナーの興子(おきこ)カートレッジさんは、「ただヨガのポーズをまねるのでなく、体の動かし方や呼吸法などを細かく教えてもらえます。裕美さんは実際に自分の骨や筋肉を動かして説明してくれるのでとても分かりやすく、ここで学んだことを他の人にも教えてあげて喜ばれています」と話す。

アーユルヴェーディック・スパのオーナー、久保美佐さんは「うちのスパのお客さまに勧められて4、5年前から参加しています。先生は引き出しが多く、特にアライメントを細かく説明してくれるのがいいですね。私が実践するアーユルヴェーダと基本は同じなので勉強になります」と、プロの立場からも学ぶことが多いという。

参加者は皆、坂下さんに大きな信頼を寄せている。

Iyengar Yoga Class

毎週火曜日午前10時15分〜11時45分、木曜日午後6時15分〜7時45分にCRS(123 4th Ave, 2nd Fl.)、土曜日午後12時30分〜2時15分にAtelier Yoga(41 Union Square W.)で開催。

【問い合わせ】
yoga19hiromi@gmail.com
http://yogahiromi.blog.fc2.com/

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