映画『ライフ・オン・ザ・ロングボード 2nd Wave』舞台挨拶 吉沢悠「ビッグウェーブを起こしたい」

映画『ライフ・オン・ザ・ロングボード 2nd Wave』の初日舞台挨拶が31日、新宿バトル9で行われ吉沢悠、馬場ふみか、香里奈、立石ケン、森高愛、松原奈佑、南美沙、竹中直人、喜多一郎監督が登壇した。

舞台挨拶の冒頭で喜多一郎監督が、「本作は監督12作目なんですけれど、僕の映画には一貫したテーマがあります。『人間再生』です。一つの挫折で立ち直れなくなってしまう人も多いと思うんですけれど、そういう人たちに明日を笑顔で迎えられるヒントを与えられたらいいなと思いながら監督しています」と本作を説明。

主演の吉沢悠(ひさし)は「1年前に撮影したんですけれど、終わってからもサーフィンを続けています。千葉や湘南の海で『楽しみにしているよ』という声を沢山いただいたので、今日を迎えるのを楽しみにしていました」と挨拶。サーファーの間でも、早くも話題の様子。

本作で吉沢が演じたサーファー・梅原光太郎は、種子島で出会った人々、特に泉谷しげるなどが演じる、病院に通う高齢者との交流を通して、人生の輝きを取り戻していく。撮影のエピソードを聞かれた吉沢は、「泉谷しげるさんは70代で初めてサーフィンに挑戦されました。泉谷さんにサーフィンを教えるシーンの撮影では、監督に『吉沢に全部任せるから』と言われました。スタッフさんがいると映像に入っちゃうので、実際に僕が泉谷さんを押して、ドキュメンタリーのような感じで撮りました。泉谷さんが3本、4本とサーフィンを挑戦されていく中で、『吉沢、サーフィン楽しいな』とおっしゃったんです。僕自身もサーフィンが好きでやっているので、同じような気持ちを持っていただけて、撮影中とはいえ、同じサーファーが一人増えて嬉しかったです」と嬉しそうに語った。

馬場ふみか演じる本作のヒロイン・工藤美夏は、最初は光太郎を嫌っているが、光太郎が変わるとともに、光太郎の良さにも気づいていく。馬場は、「繊細な心情の変化が多かったです。美夏ってすごく言葉が強いので、その中でも優しさなどを表現していくのはすごく難しいなと思ったんですが、シーンの順番通りに撮影ができたので、自然と自分の心情も美夏と一緒に動いて行ったかなと思います」とのこと。美夏が海に入るシーンでは、海のコンディションがよくなかったそうで、「すごかったですよね」と共演者に振りながら、「地元のサーファーの方々が万全の体制でサポートしてくださって、『何かあったらすぐ助けるから』と近くにいてくださったので、心強かったですし、なんとか撮ることができました」と話した。

光太郎に仕事を紹介してあげる、面倒見のいい、レストランカフェ『イーストコースト』の店長・沙織を演じた香里奈は、「私の役としては、皆さんを暖かく見守ったりだとか、背中をそっと押してあげたりだとか、そういうような立ち位置だったので、そういう気持ちを大事にしながら演じさせていただきました」と話した。また、種子島ロケについて、「私が行くまでは晴れていたんですけれど、私は雨女で、私が行ったらすごく雨が降っていました」と告白。「光太郎が海でサーフィンをしているところを皆で覗くというシーンは結構雨だった」と言うと、吉沢が「梅雨の時期だったんだよね」と優しくフォロー。監督は、「雨女と聞いていたので、室内のシーンを増やしておきました」と付け加え、笑いを誘った。

種子島屈指のサーファー・洋を演じた立石ケンは、元々サーフィンが特技だったとのことだが、「吉沢さんと千葉と伊豆に泊まり込みの合宿に行ったんですけれど、監督にテイクオフ(立つところ)をかっこよくやってほしいと言われ、いかに素早くかっこよくできるかをたくさん練習しました」とのこと。

光太郎が交流を持つおばあさん・シメの孫役の森高愛は、おばあさん役の大方斐紗子とのエピソードを聞かれ、「行きが同じ飛行機で、その時私は女の子っぽいワンピースを着ていたんですが、私の役はボーイッシュな格好が多かったので、現場に入った時に、驚かれました」と話した。また、「空き時間に宇宙センターに連れて行ってもらって、ロケットだとかを体験したりと、色々なところに観光に行きました」と種子島を満喫したエピソードを話した。

南美沙は、サーフィンがうまくてイケメンの光太郎にお熱をあげるリサ役。「吉沢さんは実際にサーフィンがうまくて、イケメンなので、演技は難しくなかったのではないですか?」という質問に、「吉沢さんもすごく素敵な方なので、そのままのキャラでキャーキャー言っていました」と回答。また、「私の役が劇中で働いている『イーストコースト』というカフェがあるんですけれど、ご飯がとってもおいしいので、ぜひ映画を観た方に行っていただきたいと思いました」とオススメした。

光太郎を雇う楽天的な病院の田上院長役の竹中直人は、心がけたことを聞かれ、「役作りには結構時間をかけるんで、1ヶ月位前から種子島に入って、撮影する病院を観察させて頂いて、色んな看護師の方々とお話しさせていただいて」と言ったら、「それ、私じゃないですか!」とご自身も正看護師国家資格を持っている看護師・奈緒役の松原奈佑(なゆ)が突っ込む場面も!松原は、「種子島医療センターで働きながら、観察させていただきました」と撮影前の準備について話した。竹中は、「種子島という町がとても素敵だったという印象があります。また行ってみたいなと思いました」と種子島の魅力を伝えた。

最後に、登壇者を代表して、吉沢が「本シリーズのパート1は大杉漣さんが主役をやられていまして、パート1の時は、中高年の方がその映画を見て、『サーフィンをやってみたい』というムーブメントが起こったと聞いています。この『2nd Wave』も、皆さんの力でビッグウェーブを起こしたいので、ぜひ応援よろしくお願いいたします」と挨拶し、初日舞台挨拶は終了した。

『ライフ・オン・ザ・ロングボード 2nd Wave』
5月31日(金)より、新宿バルト9ほか全国ロードショー
配給:NexTone 配給協力:ティ・ジョイ
©2019『Life on the Longboard 2ndWave』製作委員会

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