【登戸児童殺傷】海外の大量、猟奇殺人事例集めた雑誌押収 容疑者宅から

容疑者の自宅へ家宅捜査に入る捜査員=29日午前10時ごろ、川崎市麻生区(画像を補正しています)

 川崎市多摩区の登戸駅近くの路上で28日、スクールバスを待っていた私立カリタス小学校(同区)の児童ら19人が殺傷された事件で、自殺した職業不詳岩崎隆一容疑者(51)=同市麻生区=の自宅から、過去に海外で起きた殺人事件の事例をまとめた雑誌2冊が押収されていたことが31日、捜査関係者への取材で分かった。発行は2冊とも10年以上前という。多摩署捜査本部は、入手時期などの捜査を進め、事件との関連を調べる。

 捜査本部は29日に同容疑者の自宅を家宅捜索。ノートや包丁の空き箱など数十点を押収した。その中に、海外の猟奇、大量殺人などの事例を記載した雑誌2冊が含まれていたという。

 捜査本部によると、同容疑者の居室には、テレビやゲーム機があったが、交友関係や検索履歴などをたどりやすい携帯電話やパソコンなどは見つからなかった。押収したノートにも、事件の計画性や動機に関する記述はなかったとみられる。

 事件は28日午前7時40分ごろ、同市多摩区登戸新町の路上で発生。保護者の外務省職員(39)と同小6年の女児(11)が包丁で刺されて死亡し、保護者の女性(45)と女児2人が重傷を負った。捜査本部は当初、襲われた順番について外務省職員、女性、死亡した女児の順と説明していたが、現場状況の精査を進めた結果、外務省職員、死亡した女児、女性の順だったと明らかにした。

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