ハッキネン、F1モナコGPでのハミルトンの走りにラウダの面影を見る。「成熟したドライビングだった」

 ルイス・ハミルトンの77回目のグランプリ優勝は、まさにラウダ・スタイルで成し遂げられたとミカ・ハッキネンは語っている。F1モナコGPでのハミルトンは2番手のマックス・フェルスタッペンからポジションを守るべく、全力を尽くして戦った。

 レースの最終段階では70歳で死去したニキ・ラウダの魂に拍車をかけられていたと、ハミルトンはモナコで勝利を手にした後に語った。

「彼(ラウダ)の最後のF1での勝利は1985年のオランダGPで、当時、彼はコーナーごとに防御できるような位置にマシンをつけ、マクラーレンのチームメイトであるアラン・プロストを後ろに抑え込まなければならなかった。そして高速セクションでは十分なスピードを確実に出していった」とハッキネンはブックメーカー『Unibet』のコラムに書いた。

「これはまさに、マックスを後ろに抑えておくためにルイスがしなければならなかったことだ」

「真のニキ・ラウダ・スタイルで、彼はまさに必要なことを行ない、フェルスタッペンを阻止するためにコースの中央を走行していた。そしてストレートとフェアモントホテル下のトンネルという、コースで最も速い2カ所では確実に加速した」

「成熟したドライビングだった。あれはハミルトンが戦って勝ち取るべきレースだったんだ」

 ハッキネンは、ハミルトンのフェルスタッペンに対する完璧な防御のドライビングに感銘を受け、同様にフェルスタッペンの走行にも驚嘆させられたという。

「レース最後の20周で、マックスが激しくルイスをプッシュしているところは見ていて素晴らしかったよ。すぐ後ろの3番手にいたセバスチャン(・ベッテル)が、何が起こるのかを見守っていたのは明らかだった」

「マックスは全開で追い上げていた。シケインでオーバーテイクを仕掛けるタイミングが少し遅かったとはいえ、ルイスを追い越そうとしたのは良かったね」

「そのバトルは観客を楽しませ続けたものの、結局のところ、常にルイスが先頭をキープしていた」

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