「開運!なんでも鑑定団」福澤朗が初リポート!「この放送があることによって、鉄道ファンはラ・テ欄を見て丸を付ける作業をするはず」

「開運!なんでも鑑定団」福澤朗が初リポート!「この放送があることによって、鉄道ファンはラ・テ欄を見て丸を付ける作業をするはず」

6月4日放送の「開運!なんでも鑑定団」(テレビ東京系)では、福澤朗さんが「出張!なんでも鑑定団」のリポーターに! 福澤さんが伝えるのは「第1回鉄道グッズ鑑定大会」。マニアにはたまらないお宝がたくさん登場し、鉄道ファンであるという福澤さんも大興奮だったようです。そこで今回は、ご本人にたっぷりと鉄道愛を語っていただきました。

──初めての「出張!なんでも鑑定団」リポート、お疲れさまでした! まずは、収録の感想から聞かせてください。

「今回は『出張!なんでも鑑定団』といっても、いわゆる地方に行く、というパターンではなくて、このコーナーのフレームの中で『鉄道グッズ』のみを扱う鑑定大会でした。長きにわたる番組で初めて、鉄道グッズだけの鑑定大会を開いていただいたということで、鉄道ファンには垂ぜんものです! 鉄道ファンって、テレビや雑誌を含めて、鉄道情報を血眼になって探しているんです。ですから、この放送があることによって、鉄道ファンはラ・テ欄を見て丸をつける作業をするはず(笑)。鉄道ファンってそういうものなんです。ようやく第1回ができたかと思っているので、1クールに1回くらいはやっていただきたいですね!」

──鉄道ファンの方って、いろんなジャンルに分かれていますよね。その中でも福澤さんは「乗り鉄」とのことですが、さらにその「乗り鉄」の中にもジャンルが分かれているようで…。

「『呑み鉄』ですね。いわゆる『乗り鉄』の中でもいくつかパターンがあるのですが、僕はその中でも、鉄道に乗りながら沿線の地酒を飲む『呑み鉄』です。鉄道に寄り添いながら、鉄道の風情やすべての物を愛する。この車両は何であるとか、このつり革がどこ製であるとか、一つに捉われるのではなく、鉄道全般を愛しつつ、ひたすら鉄道に乗りながらお酒を飲むというジャンルですね。なかなか伝わりにくい部分があるかもしれませんが(笑)。でも、それをベースにしていろんな番組でロケをさせていただいています。結果的に、日本の景色の良さを伝えることができていればいいな、と思っています」

──旅行には頻繁に行かれるんですか?

「頻繁には行けないですね。ただ、夏になり、日差しも強くなって気温も上がってくると、東海道本線、もしくは横須賀線あたりで楽しんでいます。ちょっとぜいたくをしてグリーン車の2階で窓際の席を買って、お酒もしくはビールを購入し、飲みながら車窓の風景を楽しむ。そしてガタンゴトンというジョイント音を体感し、小田原くらいまで行って引き返してくる。…何が楽しいんだ、という感じでしょうけど(笑)、これが楽しいんです!」

──福澤さんの説明を聞いていると、なんだか興味が湧いてきました! これまでで一番テンションが上がった鉄道旅はありますか?

「“普段乗れない鉄道”という点では、ある番組のロケで行かせてもらった際に乗車したJR九州の列車ですね。JR九州といえば、豪華な列車がたくさんあるのですが、その中でも『或る列車』という、外装が金色の列車があるんです。それに乗って、長崎周辺を旅行したというのが思い出ですね。その列車に対する畏敬の念と、車内でいただいたお酒のおいしさも、もちろん魅力です。なおかつ、JR九州の観光列車に乗った多くの方は経験していると思いますが、車内から窓の外に向かって手を振ると、沿道の皆さんが手を振ってくれるんです!」

──それはうれしいですね!

「そうなんです。九州という地域に対する愛情が湧いてくるというか。『僕らは歓迎されているんだ』と感じます。JR九州が力を入れている取り組みのようなのですが、たまたま窓の外にいた子どもが手を振っていて、自分も振り返したら、心が通じ合えたような気がしますよね。JR九州の鉄道に乗ると、沿線のそこかしこで経験できるんです。なので、僕はJR九州大好きなんです! 戦略にハマってしまっています(笑)。 実はこの『或る列車』というのは、実際には走行しなかった幻の列車だったんです。ですので、この列車に乗った時の思い出は、僕の心の中に深く刻み込まれていますね。ぜひ、鉄道に興味がなくても乗ってください!」

──今回の「出張!~」の収録には、時刻表など、さまざまな種類のマニアがいらっしゃったと伺いました。参加者の方とは、収録の合間にお話はされましたか?

「『出張!~』は、収録時間は1時間半から2時間といわれているところを、僕が初めてで時間のコントロールができなかったこともあり、つい興奮しすぎて2時間半くらい話してしまって(笑)。ずっとカメラを回しているので、ずっと話してました」

──出品されたお宝の中で、一番テンションが上がったお宝はありましたか?

「そのお宝の真偽のほどはさて置き、二つありまして…。一つは、寝台特急『さくら』と『北斗星』のヘッドマークですね。ヘッドマークとは先頭車両の真ん中に置かれているプレートなのですが、収集家が極めて多いジャンルなんです。もう『さくら』も『北斗星』も走っていないので、もしこれが本物だと相当貴重な逸品ということになります。あとは、『D51のナンバープレート』ですね。ヘッドマーク、ナンバープレート系は収集家がとても多いんですよ。欲しがる人が多いと、値段も高くなります。このあたりが見どころかなと思いますね。さらに、めったに見ることがない『レバーサ』。列車を後進させる時にこのレバーを逆に入れるとバックするという部品なのですが、これを何本も持ってらっしゃるというだけでマニアですよね」

──福澤さんご自身も集めているものはありますか?

「鉄道グッズでは『~鑑定団』に出せるようなものは何もないです。お土産的な物しか持っていないので。実は僕、一度鑑定団に出たことがあるんです。その時に鑑定していただいたのは、赤塚不二夫さんのサインと、当時赤塚さんのアシスタントとして仕事をしていらっしゃった北見けんいちさんのサインです。これからもし鑑定していただけるとするならば、長嶋茂雄さんが背番号33で監督をやってらした時に着用していたジャンパー。サインと、『野球というスポーツは人生そのものだ』とメッセージを書いていただいたものがあります。あとは、やなせたかしさんの直筆のアンパンマンのサインがあります。また、とんねるずのお二人とはずっと一緒に番組をやっていたのですが、木梨憲武さんが“木梨憲太郎”という画伯になるコーナーがあって。憲太郎画伯が、初めてパソコンを使って描いた絵があるんです。木梨さんが画伯としてさらに名を上げてきた時に、彼が最初に作った作品ということで価値が出るんじゃないかなと」

──お宝ばかりですね!

「そんなことないですよ! 僕は小さい頃、仮面ライダーカードをたくさん持っていたんです。それを中学に入る時に、全部捨ててしまったという苦い思い出がありまして。以前、番組にも仮面ライダーカードが出品されていたのですが、結構な値段がつくんですよ。それを見て、シーツの端をかみたいくらい悔しい思いをしていました。それ以降、息子には『物は捨てるもんじゃない! すべて取っておけ!』と言っています。特におもちゃ系ですね。仮面ライダーカードを全部捨てたことは、いまだに後悔しています」

──幼少期に遊んだおもちゃも、いつ価値がつくか分からないですもんね。

「そうなんです。なんでも残しておいた方がいいですよ。子どもの頃に遊んだ人形とか、箱があるなら箱ごととっておいてください。そうすると、数十年後や孫の代になって子孫を助けることになりかねませんから」

──肝に銘じます(笑)。さて、番組のMCに就任して3年が経ちましたが、今田耕司さんや片渕茜アナウンサーとのコンビネーションはいかがですか?

「収録は台本もなく、丁々発止のアドリブトークでやっております。それが楽しいですね。良い刺激になっています。大抵オープニングトークで今田さんが話し始めるのですが、ネタによって自分の話を付け加えたり、(片渕)茜ちゃんに振ったりしています。今田さんとは、事前の打ち合わせはまったくないですね。それが非常に刺激的で楽しいです」

──スタジオ収録時に、このお宝が出てきたらテンションが上がるなというものはありますか?

「プロレスグッズですね。一度、初代タイガーマスクのマスクが出てきたんです。初代の佐山聡さんが、とあるタイトルを獲得した際に着けていたマスクなのですが、1000万円の値がついていました。僕は、初代タイガーマスクは実況したことがないのですが、2代目タイガーマスクの三沢光晴さんの試合を実況していましたから、タイガーマスクといったら垂ぜんですね。あとは、アントニオ猪木さんが着用していたガウンとか…。テンションが上がります」

──数々のお宝を見てきて、福澤さん自身も見極める目がつきましたか?

「真贋の目ですか? それは残念ながらないですね…。番組の流れとして、ここは偽物だなとか、そういう読みはできるのですが(笑)。でも、スタッフはその裏を突いてくるので、戦いでもあります。ただ、鑑定士の皆さんの解説を聞くと『確かにそうだな』と感じるので、鑑定士の皆さんのお力ってすごいなと感じます」

──もともと骨董にご興味はあったのでしょうか?

「いわゆるお皿とか掛け軸には、興味はなかったです。ただ、年を重ねるごとに演歌が好きになったり、珍味が好きになったり、好みや味覚は変わるじゃないですか。同時に、物を受け入れる時の美的感覚も変わるんですよね。なおかつ、先日『経年美化』という言葉を初めて知りました。年齢を重ねるごとに美しくなっていくことを指すのですが、この言葉をペルシャじゅうたんが鑑定に出された際に初めて知りまして。ペルシャじゅうたんって、いろんな人に踏まれてツヤが出てくるんですって。ですから、作ったその時よりも、50年後、100年後の方が、ツヤが出て価値が上がる。その話が、ものすごく自分の深いところに刺さったんです。そう考えると、鉄道も経年美化の極みですよね。SLがいまだに愛されるなんて。蒸気で走る機関車こそ、いろんな時間が染み込んで、見る者の心を震わせる。あれこそ経年美化ですね。僕も経年美化的な人生を歩んでいきたいし、年をとるごとに美しくなっていきたいと思っています」

──「経年美化」という言葉は初めて知りました。年を重ねるごとに、鉄道の魅力も変わってきたりするのですか?

「変わります! 新しい車両には、新しい車両の魅力があるんです。どの車両にも、『車両銘板』という、どこの工場で何年に作られました、と分かるものがあるんです。それを見て、その車両の“人生”ならぬ“鉄生”を思いながら、自分の人生を重ねていくという楽しみ方を見いだしています。古い車両には、座りすぎてつるつるになったシートとかあるんですよ。そういうシートとか、傷みかけたつり革とかを見ると、しっかり年を重ねているなと感じますね。なので、車両は古い方が好きなんです。ただ、新しい車両でも『一緒に年を重ねていこうな。君の10年後を楽しみにしているよ』という、親戚のおじさんの気分になります(笑)」

──あふれんばかりの「鉄道愛」を語ってくださり、ありがとうございました! 最後に、今回の見どころを教えてください。

「今回『鉄道グッズ』だけを集めた鑑定大会をまずはご覧いただいて、『これなら俺の収集物の方が高いだろう』と思った鉄道ファンの皆さんは、ぜひ番組までご応募いただければと思います。芸能界にも収集している方もいますし、政界でも多いですしね。普通の番組は出演しないけど、鉄道なら出るよ!という方もいるんですよ。そういった方に出ていただきたいですね。 幅広い世代からのご参加をお待ちしております!」

【番組情報】


「開運!なんでも鑑定団」
テレビ東京系
火曜 午後8:54~9:54

取材・撮影・文/前里有沙(テレビ東京担当)

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