【閲覧注意】魚に住みつく寄生虫……有毒性と除去方法を知ろう 釣った魚を食べる時、注意しておきたいのが寄生虫の存在です。魚に住みつく寄生虫の中には、人に有害となってしまうものもあります。今回は、魚に住みつく寄生虫の種類と有毒性、除去方法をご紹介します。

こんなにいる……魚についてしまう寄生虫

新鮮な魚にはつきものの寄生虫。一般的には食中毒の原因にもなるアニサキスが有名ですが、他にもさまざまな種類の虫が存在します。

もちろんすべてが有毒な虫ではありませんが、気づかなければ大変な事態を招くこともあるかもしれません。

特に釣ったばかりの新鮮な魚をさばく機会の多い方は、必ず押さえておきたい知識です。

アニサキス

寄生虫の中ではもっとも有名なアニサキス。長さは2センチ前後、白い糸のような見た目が印象的な線虫です。

食用としても人気の高いサバ、サンマ、カツオ、サケ、イカなどに寄生することから、スーパーなどで販売されている魚から発見されることも珍しくありません。

冷凍や加熱が不十分な魚を食べることで、人間の体内に入り胃や腸に刺さることで、食中毒を引き起こします。

魚の身についたアニサキスを除去する際は目視で確認し、ピンセットなどを使用して綺麗に取り除きましょう。

クドア・セプテンプンクタータ

ソルトゲームの人気ターゲットの一つ、ヒラメ。釣って食べる際に要注意な寄生虫がクドア・セプテンプンクタータ。

通称クドアとも言われる寄生虫です。目視で確認できない非常に小さな大きさであるため、クドアが大量に寄生するヒラメを食べると嘔吐や下痢などの症状に悩まされます。

アニサキスなどに比べると期間が短く、症状も軽症であるため、間違って食してしまった場合でも食中毒だと気づかない人も多いです。

目視での確認ができない寄生虫であるため、対策には加熱や冷凍処理が必ず必要です。

テンタクラリア

釣りのターゲットとしてはもちろん、刺身などに人気の魚として知られるカツオ。

実はカツオにはテンタクラリアと呼ばれるウジムシのような見た目の寄生虫が寄生しています。

食べても害はないものの、ビジュアルが強烈なだけに生息しやすいハラス部分をあえて取り除いて調理するのがおすすめ。

特に近海で釣れるカツオには生息しやすいため、釣果をお裾分けする時には切り身にしてあらかじめ取り除いておきましょう。

タイノエ

エイリアンのような強烈なビジュアルが印象的なタイノエ。

その名の通り、タイやアジなどに寄生する寄生虫と言われており、魚を宿主として体液を吸い取りながら活動します。

釣った魚からタイノエが出てくるも珍しくないため、釣り人にとっては身近な寄生虫の一つかもしれません。

そのビジュアルとは裏腹に人間に寄生することはないため、誤って食べてしまっても害はありません。

ブリ糸状線虫

ショアジギングなど、ルアーでも狙える魚種として人気のブリ。

食用としても刺身や煮付けなど、さまざまな調理法で楽しめる定番の魚です。そんなブリやハマチに寄生する虫がブリ糸状線虫。

体長は大きいものでは30から50センチほどになり、細長く魚の血を吸って赤くなった姿は寄生虫の中でもトップクラスの気持ち悪さ……。

しかし人体に寄生することはないため食中毒などのリスクは皆無。ピンセットなどで綺麗に取り除くことで、刺身で美味しくブリを召し上がることができます。

ディディモゾイド

マグロ、カツオ、サバなどの食用として人気の魚種に多く見られる寄生虫、ディディモゾイド。

1ミリ前後の袋に包まれるように入っており、一見何かの卵にも見えてしまうビジュアルです。

ヒレやエラはもちろん、筋肉や内臓などのさまざまな箇所に寄生しているため、魚を捌いたことがある方であれば、一度は見かけたことがあるかもしれません。

こちらも人体に寄生することはないため、ピンセットなどで綺麗に取り除けば刺身から加熱まで問題なく召し上がることができます。

ニベリニア

食用のイカとして大人気のスルメイカ。アニサキスが寄生しやすいことから、捌く際は寄生虫を注意深く探す方も多いのではないでしょうか。

そんなアニサキスに似た寄生虫の一つが、ニベリニア。

アニサキスに比べるとやや小さく丸み帯びた見た目が特徴で、スルメイカはもちろん、生のたらこなどからも見つかることがあります。

アニサキスと非常に似ていることから有害な寄生虫と思われがちですが、人体には無害なため、取り除けば安心して刺身を召し上がることができます。

寄生虫はしっかりと取り除いて美味しく魚を味わおう!

寄生虫はさまざまな魚に寄生する虫。特に冷凍処理などをしていない、釣りたての魚にはなんらかの寄生虫がいることがほとんど。

アニサキスやクドアのような食中毒を引き起こす寄生虫もいますが、気持ち悪い見た目とは裏腹に人体に影響のない虫も多いです。

新鮮な魚を食べる際は切り身はもちろん、内臓などをしっかりと観察しピンセットなどで丁寧に取り除くことで、安心で美味しい魚を味わうことができるでしょう。

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