聖火リレー概要発表、神奈川県内のスタートは芦ノ湖 東京五輪

聖火リレーの神奈川県内通過市町

 2020年東京五輪の大会組織委員会は1日、全国を巡る聖火リレーのルート概要を発表した。県内は箱根・芦ノ湖をスタートし、大山や江の島、鎌倉、三浦半島、横浜など15市町を3日間かけて駆け抜ける。「神奈川の魅力を世界に発信できるコース」で、詳細は年末ごろに公表するとしている。

 聖火が県内を通過するのは、五輪開会式の約1カ月前となる来年6月29日~7月1日。山梨から受け取り、「一筆書き」で千葉に引き継ぐ。初日は箱根駅伝の往路ゴール地点(箱根町)を出発。大山(伊勢原市)経由で小田原市から相模湾沿岸の市町を走り抜け、セーリング競技会場の江の島(藤沢市)を経て辻堂神台公園(同市)に到着する。

 2日目は三崎港(三浦市)から鶴岡八幡宮(鎌倉市)、厚木市などを通過し、相模原市緑区の橋本公園まで。最終日は等々力陸上競技場(川崎市中原区)をスタートし、サッカー会場の日産スタジアム(横浜市港北区)や野球・ソフトボール会場の横浜スタジアム(同市中区)の周辺を巡り、横浜赤レンガ倉庫(同)にゴールする。

 各日とも午前10時ごろ~午後7時ごろを想定。聖火ランナーによるリレーが大半だが、車列でトーチを運ぶエリアもある。出発地点や最終到着地で地元の文化や観光をアピールするセレモニーを開くほか、江の島と海老名中央公園(海老名市)でもイベントを予定している。聖火ランナーは一般からも募集する。

 ルートは県と県警などでつくる実行委員会が約1年かけて検討。黒岩祐治知事は「神奈川の多彩な魅力を余すことなく世界に発信できるルートを設定できた」とコメントした。

 1964年の東京大会は、箱根から湘南海岸を走り抜けて横浜、川崎へと北上したルートのほか、山梨から相模湖を経由して都内に入る2ルートで実施。開会式直前の2日間で、沿道が熱気に包まれたという。

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