核廃絶「力強いアピールを」 ローマ法王来崎に期待 高見・長崎大司教講演 

ローマ法王フランシスコと高見大司教が握手する画像が紹介された講演会=長崎市上野町、カトリックセンター

 カトリック長崎大司教区の高見三明大司教は1日、11月下旬に来崎予定のローマ法王フランシスコについて長崎市で講演し、法王が長崎から核兵器廃絶を訴える意向を示していることを受け「力強いアピールを期待したい」と語った。
 法王来崎は1981年2月の故ヨハネ・パウロ2世以来となる。長崎や東京、広島を巡る見通しで、正式な日程はローマ法王庁(バチカン)が今夏発表する見込みだ。
 講演会は機運醸成に向け長崎大司教区が企画し約260人が参加した。
 高見氏は、2017年に国連で採択された核兵器禁止条約について、バチカンは批准しているが、核保有国などが反対している現状を報告。法王が長崎から発信するアピールが核廃絶を後押しするよう期待した。
 フランシスコと同じアルゼンチン出身のデ・ルカ・レンゾ・イエズス会日本管区長も登壇。法王の人柄について「教会は人が来るのを待つのではなく、来る人を探しに行くべき」という積極的な考えの持ち主で、庶民性もあると紹介した。

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