シーサイドライン逆走、システム不具合か 3日も始発から見合わせ、再開めど立たず

逆走して衝突事故を起こした車両=3日午前1時ごろ、横浜市金沢区のシーサイドライン車両基地

 横浜市の新交通システム「金沢シーサイドライン」の車両が1日夜、新杉田駅(同市磯子区)で逆走し、14人が負傷した事故を受け、運行会社の第三セクター「横浜シーサイドライン」(同市金沢区)は2日も全線で運転を見合わせた。同社は「運転再開のめどは立っていない」と説明。事故原因は不明だが、システムに何らかの不具合が生じた可能性も示唆した。国の運輸安全委員会は鉄道事故調査官4人を現地に派遣、調査を始めた。

 市交通局などは2日、代行輸送バスを走らせた。3日も始発から運転を見合わせ、午前5時半から約10分間隔で運行、計14台で対応する。

 同社は2日午前0時すぎと午後2時からの2回、会見を開いた。

 同社によると、シーサイドラインは、車両と駅の地上に自動列車運転装置(ATO)と自動列車制御装置(ATC)をそれぞれ搭載、完全自動運転を実施している。始発と終点の新杉田駅では、車両と駅の双方の装置で信号を送受信しながら、前後進を切り替えるなどしている。

 事故後に調べた結果、駅側の信号に異常は確認されなかったといい、同社は「車両側のシステムに何らかの不具合が生じた可能性もある」と説明した。

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