
アジア初開催となる今秋のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は12日に開幕まで100日となる。県推進委員会などは直前の週末の8、9の両日、大分市内で大々的なカウントダウンイベントを企画。世界を迎え入れるホストシティー(開催都市)として、官民一体となって一層の盛り上げを図る構えだ。
大分会場の昭和電工ドーム大分(同市横尾)では準々決勝を含む好カード5試合が組まれ、延べ20万人がスタンドで観戦する。その半数近くを欧米・オセアニア地域からの来日客が占める可能性もあり、県内は宿泊・飲食業界を中心に空前の「W杯特需」が見込まれている。
受け入れ準備は着々と進む。県はドームに初導入するハイブリッド芝(天然・人工混合)を三重県内のほ場で育成しており、8月から張り替え作業に取り掛かる。
観客輸送、警備、ファンゾーン設営などの態勢づくりは「順調にいっている」と県推進委事務局(県W杯推進課)。ボランティアは公認キャンプ地の大分、別府両市を含め、会場案内やスタジアム運営などを支える総勢約2200人が研修を積んでいる。
開幕100日前のイベントは大分いこいの道広場(東大道)がメイン会場となり、大会中に広場に設ける公式ファンゾーンの雰囲気を演出。来県国・地域の料理や県内グルメが楽しめる飲食ブースなどが並び、元ラガーマンのお笑いコンビ「スリムクラブ」のライブやトークショーなどがある。
JR大分駅を挟んだ中央通りでは、開催年にちなんで2019人がパレード。「TRY!」と書いた応援用ボード(クラップバナー)を手に、約320メートルの歩行者天国を歩く。
ラグビー観戦の機会もつくる。豊後企画大分駄原球技場(新春日町)で大分舞鶴―天理(奈良県)の高校交流戦、市営陸上競技場(西浜)では早稲田大―明治大の伝統戦がある。
県推進委は「大分は国内12会場の中でも盛り上がりでリードしていると聞く。100日前を本番前の最大の好機と捉え、さらなる機運醸成に努めたい。受け入れ準備はこれまで通り、しっかりと進めていく」と話している。
<メモ>
W杯県推進委は8日のパレード参加者を募集している。締め切りは7日。競技経験や性別、年齢、住所など全て問わない。申し込みは県のW杯専用サイトから。問い合わせは同事務局(TEL097.506.2087)。