決勝に進出 28年ぶり室蘭支部同士

全道高校野球 春季大会

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 第58回春季北海道高校野球大会は1日、札幌円山球場で準決勝が行われた。苫工は札幌国際情報と対戦。先発村上が八回を2失点と好投し、4―2で勝利。駒大苫は札幌第一に12―9で逆転勝ちし、両校そろって決勝進出を決めた。決勝で室蘭支部同士が対戦するのは第30回大会以来28年ぶり。決勝はきょう2日午前10時から行われる。
(吉本大樹)

苫工・初先発の村上 流れをつくる

苫工4―2札幌国際情報

【苫工―札幌国際情報】8イニングを2失点で抑えた苫工の村上

 古豪の勢いが止まらない。苫工は、支部予選を含めて今大会初先発の左腕村上をマウンドへ。カーブを主体とした変化球で攻め、毎回のように走者を背負いながらも六回まで無失点ピッチング。七回に2ランを浴びたが、8イニングを被安打5の2失点でリードを守り抜いた。

 1年秋にエースナンバーを背負った大器だが、その後は制球に苦しんでいた。今年の4月末に肘の靱帯が切れ、その後は週1回の注射で痛みを抑える日々。「春はベンチ入りを諦め、夏に専念したい」と平山良行監督に直訴したこともあった。

 大きな支えになったのは現エースの松本の存在だ。支部予選から力投する姿に「自分も負けないピッチングをしたい」と決意。大事な一戦で自ら試合の流れをつくり、エースが締めた。「松本には『頼むぞ』と伝えて送り出した。2人で抑えられてうれしい」と会心の笑みを浮かべた。

 2試合連続の本塁打を放った主将三上謙は「自分たちの野球をやるだけ」と気を引き締める。23年ぶりの栄冠まであと一勝。ナイン一丸で古豪復活のための最高の舞台に臨む。 

 ▽準決勝
札幌国際 000 000 200|2
苫工   100 110 10×|4

駒大苫・つなぐ意識 6番伊藤逆転打

駒大苫12―9札幌第一

【駒大苫―札幌第一】7回1死二、三塁で逆転タイムリーを放つ駒大苫の伊藤

 札幌第一の打力に苦しめられた駒大苫だが、七回に無死一、二塁の好機をつくると、相手エースの畠山がマウンドへ。この交代が反撃の引き金となった。各務が初球を捉えた二塁打で1点差。さらに1死二、三塁とすると、伊藤が内角のスライダーを左翼線ぎりぎりに運んで逆転の2点タイムリー。一人でマウンドに立ち続ける北嶋を援護し、そのまま白星をさらった。

 殊勲打を放った伊藤。一時はクリーンアップを任されたが、この日は6番。逆転の場面は「何とか後ろにつなぎたかった」と結果を欲張らなかった。支部予選では1安打と低迷。道大会ではバットを指2本分短く持ち、復調につなげた。警戒される竹中や各務ら主軸に「頼らずカバーしていこう」と強い決意で打席に立ち、チームを救った。

 グラウンド整備の間、佐々木孝介監督から「先輩たちも修羅場を乗り越えてきたんだ」とハッパを掛けられたナイン。現3年が1年の時の秋季大会では、全4戦のうち3戦で逆転勝ちした。「先輩たちも逆転で勝ってきた。北嶋を負け投手にしなくて良かった」と笑みをこぼした伊藤。「逆転の駒苫」の精神で全道制覇に王手を掛けた。

 ▽準決勝
駒大苫  400 100 412|12
札幌第一 040 211 010|9