「ここまでとは」渋滞予測士もびっくり 史上初10連休の渋滞はプロの予測超え

©株式会社神戸新聞社

予測では下り線のピーク日だった5月3日は、実際は上りのピーク日に。中国道でも上り線の宝塚トンネル付近から車列ができた=西宮市名塩木之元

 「混むぞ、混むぞ」といわれていた今春の大型連休の高速道路。西日本高速道路管内では、4月26日~5月6日の10キロ以上の渋滞回数は前年の3割増と予測していたが、ふたを開けると、さらに3割増の上下線で計178回に。回数だけでなく、ピーク時の渋滞距離も予測を上回った。「ここまで利用が増えるとは」と、同社の渋滞予測士・大国守道さん(39)は想定外の結果を反省するが、単純に「外れた」といえない面もあるという。

 「連休途中から『まずいなあ』と思ってたんです」。予測と結果を見比べながら大国さんは苦笑する。

 連休スタートの渋滞回数は4月27日が11回、28日が14回と前年並みで、むしろ予測を下回った。ところが、29日は20回(予測12回)に跳ね上がり、後半では5月1日が18回(同6回)、2日が27回(同12回)、3日が34回(同22回)と予測を大幅に上回った。

 前例のない規模の連休予測だけに、インターネットで約3千人の利用見込みを初めて調査。分散化効果なども加味し、練り上げた。

 過去のデータも踏まえ、昨年のピーク時を上限として予測した交通量は、全ての日で昨年超え。上下線で1日平均約6万台と13%増加した。連休後半の好天も、行楽利用を後押ししたとみる。

 大国さんによると、渋滞している道路では、交通量が数%増えると渋滞は数十%も伸びることもあるという。今年の渋滞回数は「休日千円割引」のあった2009~11年に匹敵するほど膨らんでおり、「分散化の効果以上に、交通需要が底上げされた」と“敗因”を分析する。

 30キロ以上の渋滞回数は、予測の1回に対し、上下線で計7回。全国屈指の渋滞の名所とされた中国道宝塚トンネル付近は、新名神高速道路(高槻-神戸)の開通で大幅に緩和されており、上り線のワースト3は名神高速道路の草津ジャンクション(JCT)付近が占めた。予測では、25キロ以上の渋滞箇所はいずれも同名神高速大津インターチェンジ(IC)付近だったが、実際は「近くの渋滞がつながった」という。

 大津IC周辺には、草津JCTをはじめ渋滞の発生しやすいポイントが近接。「複数の短い渋滞距離が事故などで一つになったため、40キロ近くまで渋滞が伸びた」との見立てだ。

 今年はお盆前後に9連休となる人もいると見込まれ、「要注意」と大国さん。予測作業は早くも3月から始めている。昨年は、新名神高速の開通で名神・中国道の渋滞回数は8割減となったが、「予測が過小にならないように」と長期連休化の影響をにらむ。「少ない方に外れるのは歓迎」というモットーに沿う予測と結果になるかは、未知数だ。(田中真治)