寺社に宿泊する「テラハク」体験。和文化を通じて心を休める時間を

テラハクとは?

お寺や神社で宿泊をする「宿坊」というシステムの歴史は古く、平安時代に遡るそう。熊野三山への参拝者が目的地までの道中に寺社を宿泊場所として利用していたのが始まりで、当時は貴族などの特権階級だけに許されていました。

やがて時代を経て、江戸時代には一般庶民に広がって人気となった宿坊。明治以降は旅の形がさらに自由になり旅館やホテルが増えてきたことで、宿坊の数は少なくなっていきますが、今でも宿泊を提供している寺社は日本各地にあり、最近では新たに宿坊を始めるお寺や神社も増えてきています。

そんな宿坊をまとめて紹介しているウェブサイトが「テラハク」。同ウェブサイトでは、各寺社ごとにどのような体験ができるのか、詳しく紹介しています。

全国にある宿坊

テラハクのサイトで紹介されている宿坊は、現在のところ全31施設。北は青森県から南は熊本県までさまざまな寺社を紹介しています。現在、情報準備中の寺社もありますが、年内には100軒掲載予定で今後さらに多くの宿坊が紹介される予定です。

どんな体験ができる?

日本の伝統や文化を肌で感じられる寺社での滞在。朝のお勤め(勤行)をしているお寺や、写経や坐禅、僧侶のお話など、宿坊ならではの体験ができます。お寺や神社で感じる穏やかな空気の中で、写経や写仏、坐禅などを通して無になる時間を作ってみると、何かを感じられる機会になりそうです。修行体験は、宿泊していない方でも有料で体験できる場合があります。

[宿坊での体験]

坐禅、朝のお勤め、写経、写仏、読経、阿字観・瞑想、法話、茶道、書道、料理、寺子屋、修験道・山伏、護摩行・祈祷、滝行・水行、ヨガなど

宿坊のもう一つの楽しみ「お食事」

食事対応している宿坊では、多くの場合精進料理を選択できます。仏教の戒律に基づき、野菜中心の料理で構成される精進料理は、季節によって旬の味わいを楽しめます。

寺社に泊まる注意点

宿坊に滞在する際に気をつけておきたいのは、門限とアルコールについて。門限は、通常のホテルや旅館よりも早く設定されていることが多いようです。また施設内で飲酒が禁止されている宿坊もあり、各宿坊のルールをきちんと確認しておきたいところです。

予約について

同サイトでは、宿坊を提供している各寺社ごとに紹介ページを設置。そのページの右下にある「宿泊申込」のボタンを押すと、各寺社の公式サイトやAirbnbなどの外部リンクに接続します。それぞれの外部リンクからさらに詳しい情報や、予約に進むことができます。

寺社に宿泊するという特別な体験。掛け軸や絵画など、各施設に伝わる文化価値の高い美術品などを間近で見られるというのも嬉しいポイントのひとつです。美しい庭園や歴史古い建物など日本の伝統を肌で感じられる空間に身を置き、日常から離れた環境で文化的な体験をしてみると、自分と向き合えるような特別な時間が過ごせるかもしれません。

参考

[テラハク]

[all photos by 株式会社 和空]

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