三菱航空機を英国人技術者が提訴

賃金や残業代未払いと

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 国産初のジェット旅客機MRJ(三菱リージョナルジェット)を開発している三菱航空機(愛知県豊山町)を今年1月に退社した英国人技術者の男性(48)が、未払いの賃金や残業代など計約1600万円の支払いを求め名古屋地裁に提訴したことが3日、分かった。

 訴状などによると、海外の航空宇宙企業で勤務経験のある男性は2017年2月、2年契約で入社、MRJの内装デザインやスケジュール管理を担当した。10月の昇進で業務量が増したのに、同様の職務を担当する社員に比べ賃金は低く据え置かれたとしている。

 また十分な権限はないのに「管理監督者」とされ、残業代が支払われなかったほか、上司からいじめを受け、18年6月にはうつ状態と診断されたと主張している。

 同年7月、男性は名古屋地裁に労働審判を申し立て、同社は金銭を支払う意向を一時は示したものの、その後取り下げ、訴訟に移行した。提訴は同年11月8日付。

 同社は今年4月の答弁書で請求棄却を求め、全面的に争う姿勢を示した。「進行中の訴訟であり、コメントは差し控える」としている。

 MRJは08年、親会社の三菱重工業が事業化を決定。13年とされた初号機納入はこれまで5度延期され、現在は20年半ばを予定している。