見守りや心のケアを強化 現場近隣小にカウンセラー常駐も 登戸児童殺傷

川崎市役所

 私立カリタス小学校の児童ら20人が殺傷された事件を受け、川崎市は子どもの見守り活動や心のケアなどの強化に乗り出した。市健康福祉局がカリタス学園からの要請に即時に対応できる態勢を整えているほか、市教育委員会は事件現場近くの公立小学校にスクールカウンセラーを常駐させるなどしている。

 市教委は事件翌日の5月29日から、事件現場が通学路に含まれる市立登戸小学校に、7人いる巡回カウンセラーのうちの1人を常駐させる措置を取った。状態がよくない児童に個別での対応などを行っている。

 このほか、警察官OBに委嘱しているスクールガード・リーダーの配置も見直した。多摩区の14小学校を担当する2人のうち1人については、登戸小学校周辺を中心に見守り活動をするよう指示したという。

 市によると、学園側からはスクールバスやバス停に関しても相談が寄せられており、学園側の意向に即して対応していきたいとしている。

 福田紀彦市長は3日の定例会見で、「想像もしていなかった大変ショッキングな出来事。ケアが必要な方に最大限の支援ができるよう全力で取り組んでいく」と述べた。

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