1日に行なわれたUEFAチャンピオンズリーグ決勝。リヴァプールが2-0とトッテナムを破り、2005年以来の優勝を果たした。
その2点目を決めたのは途中出場のディヴォック・オリギ。投入からあまりいいプレーをしていなかったが、87分にセットプレーから素晴らしいシュートを叩き込んで見せた。
リヴァプールではそれほどゴールの数を決めていない彼であるが、今季は準決勝のバルセロナ戦、そして決勝と2試合で勝利の立役者になった。
ただ、チャンピオンズリーグの決勝では彼以外にも「意外なゴール」を決めて優勝に貢献した選手たちがいる。
それほど得点の印象がないにもかかわらず、大一番で目立ってみせた5つのケースとは?『Planet Football』から見ていこう。
ベレッチ(バルセロナ/2005-06決勝)
サミュエル・エトーやロナウジーニョ、デコ、アンドレス・イニエスタ、そしてサブにはヘンリク・ラーション。ゴールを決められる選手が山のようにいたバルセロナで、サイドバックを務めていたベレッチ。
レーマンの退場で一人少なくなったアーセナルを相手にセットプレーから先制されるも、76分にエトーのゴールで追いついたバルセロナ。そして81分、勝ち越しゴールを決めたのは71分に投入されたベレッチ!なんとも意外な選手の決勝点だった(動画0:49~、Youtubeに飛んでご覧ください)。
ウラジミール・シュミチェル(リヴァプール/2004-05決勝)
ミランとの激しい試合を制し、「イスタンブールの奇跡」を成し遂げたリヴァプール。3点を奪われてからの同点劇は今なお伝説のように語り継がれている。
その2点目を決めたのは、この年に契約満了が伝えられていたシュミチェルだった。23分にハリー・キューウェルが怪我をしたため急遽ピッチに送られた彼は、それだけで喜びを感じていたが、56分に値千金のゴールを決めた。
また、PK戦でも4人目のキッカーを務め、無事成功させている。彼は「これがリヴァプールでの最後のキックになるな…」と思い、とてつもないプレッシャーを受けていたと情懐したそう。
カルロス・アウベルト(ポルト/2003-04決勝)
モナコとポルトという意外な組み合わせとなった2003-04シーズンの決勝は、意外な男のゴールで幕を開けた。ジョゼ・モウリーニョ率いるポルトの先制点は、19歳のブラジル人FWカルロス・アウベルトの素晴らしいシュートからだった。
彼はなんと半年前にポルトへ加入したばかり。そしてこのゴールを決めた半年後、コリンチャンスへと移籍してポルトを去るという電撃の男だった。そして、その後のキャリアでもあまり活躍していない…。
ドミトリー・アレニチェフ(ポルト/2003-04決勝)
そして同じ2003-04シーズンの決勝でもうひとり素晴らしいゴールを決めた男がいる。ロシア代表のハードワーカー、アレニチェフだ。
彼は前年度のUEFAカップ決勝でも得点をあげており、「ヨーロッパの違う大会の決勝で2年連続ゴール」という謎の記録を達成した。これは他にロナウドとロナルト・クーマンしか持っていない史上3人目の偉業なのだ。
スティーヴ・マクマナマン(レアル・マドリー/1999-2000決勝)
ビセンテ・デル・ボスケ体制の「銀河系」レアル・マドリーと、エクトル・クーペルが率いるバレンシア。スペイン勢同士の対決となった2000年の決勝は、3-0と大きな差がついた。
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切れ味鋭いカウンターサッカーで鳴らしたバレンシアの守備を、レアル・マドリーは自慢の攻撃力で粉砕。その2点目となったのが、マクマナマンのスーパーボレーだった。彼はレアル・マドリーでの4シーズンで14点しか決めていないのにだ。