インスタ「葉山町」フォロワー、オフ会楽しむ 深まる交流

参加者がフォトブックのアイデアを出し合ったオフ会=5月25日、葉山町一色

 画像共有アプリ「インスタグラム」で、葉山町の公式アカウントのフォロワーが集うオフ会が人気だ。5月下旬に開かれた5回目には県内外から約40人が参加。葉山ファン同士が交流を深めただけでなく、町が発行予定のフォトブックについてアイデアも出し合った。企画する町は「(町とフォロワーの)双方向のコミュニケーションを大切にしていきたい」と話している。

 町は2015年6月、公式アカウントを開設。町職員がほぼ毎日、風景やグルメなどの写真を投稿している。フォロワー数は3日現在、約2万6千人。町によると、全国の自治体では横浜市に次いで多いとみられる。

 同10月からは、オフ会を不定期で開催。参加者は観光名所やお気に入りのスポットを巡ったり、移住した町民から話を聞いたりし、町の魅力に直接、触れている。これまでの4回で延べ約150人が参加、回を重ねるごとにリピーターが増えているという。

 5月25日に真名瀬会館(同町一色)で行われたオフ会では、新たな取り組みとして、町が19年度に作成予定の写真集のコンセプトや掲載内容について、フォロワーがアイデアを出し合う時間を設けた。

 町は2年ほど前、主にフォロワーが投稿した写真をまとめたフォトブックを発行。2冊目はフォロワーの声をより生かすため、オフ会の中にワークショップを組み込んだ。

 参加者からは「町内を巡ったルートを書き込める、自分だけのノートのような機能がほしい」「インタビューし、葉山町民の魅力も載せたい」などの意見が出された。また配布について「多くの人が手に取れるよう、飲食店にも置いてほしい」との声もあった。

 ワークショップ後、参加者は公園や町独特の狭い路地、海岸沿いなどを散策。都内からの参加者(29)は「すれ違うとあいさつを交わす温かさがすてき。いつか移住したい」と満喫した様子。藤沢市に住む参加者(29)は「町外の意見を取り入れようという柔軟なところが面白いと思った」とワークショップを評価した。

 町政策課の職員(30)は「普段は顔が見えなくても、『葉山が好き』という共通点があると一緒に楽しい時間を過ごせる」とオフ会の魅力を説明。「今後も皆さんの声を聞きながら、町の魅力を発掘、発信したい」としている。

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