都市の隙間にビジネスチャンス

再開発の"隙間"で稼ぐ

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札幌の都心部では、北海道新幹線の札幌延伸などで再開発が急速に進んでいる。
今回はその再開発予定地の"隙間"に注目した。

札幌駅前地区に2017年オープンした「コバルドオリ」。

オフィス街の真ん中に位置し、サラリーマンや特定のオフィスを持たないノマドワーカーの集う場になっている。企画したのは、札幌駅前通まちづくり会社。設置の狙いについて「新しい企業が起業したり創業したりするのを支援する、チャレンジの場を目指している」と語る。

コバルドオリでは、飲食店が最短3カ月から最長6カ月、物販店は最短1週間から出店することができる。出店期間が短いため気軽にチャレンジができると、これまで合わせて15の店が出店を経験した。再開発の工事中に、どうしても人通りがなくなってしまう中通りの活性化を促すことが最大の狙いだ。

この場所は、JR札幌駅から徒歩1分という好立地。新規出店を目指しても、空き物件を見つけるハードルは高く、賃料の高さも道内屈指。
その中で月に約6万円の賃料から出店できる。起業をしたい店や、商圏の違うエリアで市場調査をしたい店などにとっては、大きなメリットだ。

札幌狸小路商店街振興組合が企画した、にぎわい事業「でべそ」。
旧サンデパートビルがあった場所だが、現在、工事の真っ最中。
2022年度末まで壁で覆われることとなる。
デベソにはコンテナ2店舗と、キッチンカー3台が並ぶ。振興組合がコンテナ店舗を設置し、出店者からテナント料を得る仕組みだ。

でべそがあるのは公道の上。
本来路上では収益を得る活動はできないが、道路協力団体の指定を受けると、路上での収益活動が認められる。ただ、収益は道路の美化や清掃に還元されるため、商店街としての利益は出ない。

商店街はそもそも、道路の目の前にあるもの。工事が始まれば、巨大な壁に覆われ閉鎖的な空間になってしまう。全国の商店街の抱える大きな悩みだという。

新潟の先行事例を取材した。

北陸新幹線の開通で、2015年に開業した上越妙高駅。新駅開業の翌年に生まれた"コンテナ"商店街「フルサット」。
その名の通り、店がコンテナでできている。
大小2種類の建築用のコンテナを、雪よけの屋根=雁木(がんぎ)でつないだ構造だ。

手掛けるのは、北信越地域資源研究所地域活性化のコンサルティングを行うベンチャー企業だ。駅周辺はもともと、畑と住宅があるだけの「何もない場所」だった。しかし、せっかく新駅ができるのに、再開発の計画がなかなか立ち上がらなかった。そこで持ち上がったのが、コンテナを使った商店街作りの計画だ。

駅の西側、約3000平方メートルの敷地に、コンテナが18台。
現在、ラーメン店やカフェ、居酒屋、土産物店に企業のオフィスなど、9つのテナントが入居している。開業の事業費は約7000万円。コンテナ1台からのスタートだったという。
出店費用は同じ地域で自前の店を持つのと比べて、およそ半分。
家賃は収入の10%ほどだという。
コンテナ店舗の内装は、通常の建物と同じく、店ごとに自由にデザインができる完全なオーダーメイドで、コンテナごと買い取ることもできる。

北海道新幹線の延伸で、北海道内にも新八雲や倶知安などの新駅もできる。
低コストでにぎわいを生み出す、活性化の一助になるのではないだろうか。

隙間を生かした、店とマチのWin-Winな関係。

番組の最後は、杉村太蔵さんの「薄口」コメント。コメントのフルバージョンはYouTubeなどのSNSで公開中。