ホンダF1田辺TD「ジル・ビルヌーブ・サーキットではパワーユニットの性能が重要になる。今回もいいパフォーマンスを見せたい」:カナダGPプレビュー

 ホンダF1テクニカルディレクターの田辺豊治氏は、2019年シーズンここまで、異なるタイプのサーキットで力を発揮してきたことをポジティブにとらえているとして、2019年F1第7戦カナダGPでも好成績を挙げることを目指していると語った。

 前戦モナコGPでは、ホンダのパワーユニット(PU/エンジン)を搭載するレッドブルとトロロッソの4台が予選Q3に進出、決勝でも入賞を果たした。ホンダエンジンを使用するマシンの4台同時入賞は1987年のイギリスGP以来、4台揃っての8位以内でのフィニッシュは1991年のイギリスGP以来のことだった。

2019年F1第6戦モナコGP ダニール・クビアトとアレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)

 この勢いを維持し、ホンダは今週末のカナダGPでも好結果を目指す。舞台となるジル・ビルヌーブ・サーキットは長いストレートを備えたコースで、高速、低グリップ、ハードブレーキングといった特徴を持つ。攻略するのが容易ではないコースだが、この特性に合わせて準備を整えていくと、田辺テクニカルディレクターは語っている。

「今シーズン初の4台入賞という結果を得られたモナコでのレースを終え、次はいったんヨーロッパを離れてカナダに向かいます」と田辺テクニカルディレクター。

「今回レースが行われるジル・ビルヌーブ・サーキットは、ロングストレートとタイトな低速コーナーが特徴で、パワーセンシティビティが高く、パワーユニットの性能が重要になるトラックとして知られています。低速コーナー進入時のブレーキングで充電したバッテリーの電力をストレート区間に配分するのですが、ロングストレートをはじめ、それぞれの箇所にどのように配分していくかなどがキーになります」

「ここまで、スペイン、モナコと、異なるタイプのサーキットでいいパフォーマンスを発揮できたことはポジティブにとらえています。ここカナダはまた別のタイプのサーキットですので、その特性に合わせた準備を進めています」

「個人的には、1992年にゲルハルト・ベルガーとともに勝利を挙げた思い出がある場所です。今回もいい結果を得られればと思っています」

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