【女子プロ野球】愛知ディオーネ、夏季リーグ待望の初勝利 2打点の4番金城「盛り上げて行きたい」

愛知ディオーネ・金城妃呂【写真提供:日本女子プロ野球リーグ】

初回に先制のタイムリーを放った4番・金城

 女子プロ野球・夏季リーグは4日、愛知・一宮市営球場で行われ、愛知ディオーネが京都フローラを5-3で下し初勝利を挙げた。

 先発マウンドに上がったのは春季リーグで5勝をあげた京都フローラ・龍田美咲と、昨年の最多勝の愛知ディオーネ・松谷比菜乃の両右腕だった。

 地元・愛知での夏季リーグでなんとしてでも初勝利をつかみたい愛知ディオーネは、今シーズン主に4番を務めていた三浦を2番、好調の金城をトップチーム昇格後初の4番にするなど、大きく打線を入れ替え。すると初回から新打線が機能した。

 1番西山と「新2番」三浦が連打でチャンスをつくると、送りバントで1死二、三塁として4番の金城を迎える。ディオーネの4番として初打席になった金城は3球目をとらえると打球はセンター前に抜けるタイムリーヒットとなり、ディオーネが先制に成功する。

 さらに寺部もタイムリーヒットで続き、初回から2点のリードを奪うと、2回にも1点を加え、序盤からディオーネが優位に試合を進める。援護をもらった松谷は、ランナーを出しながらも要所を締めるピッチングでフローラに得点を与えず、スコアボードに「0」を並べる。

夏季リーグ初勝利となった碇美穂子監督「打線を意識し今出来ることを全力でプレーしてくれた」

 すると4回、ディオーネ打線が再び火を噴く。2死2塁から3番星川が右中間を破るタイムリーツーベースヒットを放ち1点を追加すると、4番金城が今日2本目のタイムリーとなるツーベースヒットを放ち大きな追加点を挙げ、フローラ先発・龍田をこの回でマウンドから引きずり下ろした。

 松谷は5回、6回も無失点で抑え、プロ初完封をかけて7回のマウンドへ。しかし、先頭の5番中村に四球、6番三原にヒットを打たれ無死一、三塁とされたところで無念の降板。プロ初完封は次回以降にお預けとなった。2番手に上がった小原は代打の田中に2点タイムリーツーベースヒットを浴びるなど、3点を失ったものの、最後はなんとかフローラ打線の反撃を食い止め試合終了。

 4番デビューとなった金城は決勝打を含む2安打2打点でプロ入り初のヒロイン選出。金城は「初めてのヒロインで本当に嬉しい気持ちと、ファンの方と共に勝利を喜べたのが1番嬉しかったです。夏季リーグ東海地方で試合が行われるので、愛知ディオーネが中心となって盛り上げて行きたいです。また、個人としては、新人賞獲得に向けてここからもっと成績を伸ばしていけるよう頑張ります!」と喜びを語った。

 碇美穂子監督も「チームの状況を変えたくて、打順の変更を決断し、選手たちが応えてくれた。全員が打順ではなく、打線を意識し今出来ることを全力でプレーしてくれた。その中でも金城の活躍が打線を繋いだ。松谷の復活もチームに良い影響を与えると思う」と、語りここから始まるディオーネの勢いに期待した。日本女子プロ野球リーグ

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