「怖くなる」上空に米軍機 部活を中断し避難 沖縄の中学校へ米軍ヘリ部品落下

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米軍ヘリが上空を飛行し、建物の下に急いで避難する部活動中の生徒たち=5日午後4時55分、浦添市当山・浦西中学校(敷地外から田嶋正雄撮影)

 米軍ヘリからの落下事故がまた繰り返された。ゴム製の保護テープが落ちた沖縄県浦添市立浦西中学校の校庭では5日、米軍機が上空を飛行するたびに生徒が部活動を中断し、校舎軒下に避難した。

 「ピピーッ」。午後4時55分、校庭上空に米軍ヘリが現れると顧問教諭の笛が校庭に響き、生徒たちは一斉に建物内へ駆けだした。その40分後にも一時避難。部活動中だけで4回、その前も合わせると少なくとも計9回の飛行が確認された。

 7日には那覇地区中学校夏季総合体育大会が始まる。野球部3年の男子生徒は「練習が思うようにできない」と不満そうだった。

 3年生の女子生徒の母親(42)は「普段はヘリが飛んでいても気にならないが、今回のようなことがあると怖くなる」と話した。

 同校は、屋外での体育の授業と清掃活動を週内は中止する。部活動についても当面は顧問を監視役に付け、ヘリが飛行した場合は一時避難させる。7日には保護者説明会を開く予定だ。

 名護清和校長は落下物が米軍機のものと判明したことを受け、「学校は生徒の安心安全が最優先。許し難い」と抗議する考えを示した。

 5日時点で体調不安などを訴える生徒はいないが、異変があった場合はスクールカウンセラーが優先的に対応するよう県と調整中という。

 浦西中学校区に入る陽迎橋自治会の知花聡会長(62)は「整備不良の積み重ねが墜落につながる。大惨事が起きても不思議ではない」と不安を見せた。

「学校の上飛ばないで」緑ヶ丘園長

 2017年12月に米軍ヘリ部品の落下事故が起きた宜野湾市・緑ヶ丘保育園の神谷武宏園長(56)は、米国では米軍機は学校の上空を飛ばない決まりであることを踏まえ「今回の落下事故は、次は何が落ちるか分からないというシグナル。沖縄でも『私たちの学校の上を飛ばないで』と言い続けたい」と語った。

 同園の保護者らでつくるチーム緑ヶ丘1207の会長で、子どもが米軍ヘリの落下事故のあった普天間第二小に通っている宮城智子さん(49)は「緑ヶ丘保育園も普天間第二小も浦西中も同じ。沖縄に住んでいるみんなに、学校の上を飛ぶことが異常事態であると危機感を持ってほしい」とコメントした。

黒い物体 近所にも

 浦西中学校に米軍ヘリCH53E大型輸送ヘリコプターのブレード保護テープが落下した問題で、浦西中付近に住む女性から5日、「黒い物体が家の敷地内に落ちている」との情報が本紙に寄せられた。

 女性によると、同日午前8時前に自宅の外階段で黒いゴム製のようなものを発見。屋上にも同様な物体があった。物体のサイズは縦横1センチ~4センチ程度で、細かく散らばっていたという。女性は「浦西中に落ちたというニュースを見たばかりだったのでもしかしてと思った」と話した。

階段付近に散らばっていたという物体(読者提供)