富山市 高齢社会における交通と健康の関連調査、分析結果を公開

富山市は、5月31日に高齢社会における交通と健康モニタリング調査分析結果について発表した。高齢者の移動を把握するためのGPSと歩数計を備えた専用端末「おでかけっち」を、65歳以上の市民を対象に発行する「おでかけ定期券」利用者などに同意を得て持ち歩いてもらい、高齢者の移動手段や経路、時間などのデータを収集。データを元に分析を行った。

中心市街地での2時間以上の滞在は、自家用車での来街者は 25%であるのに対し、公共交通での来街者は60%で、平均滞在時間は178分(約3時間)であり、自家用車での来街した人の約2倍。それに伴い、公共交通での来街者の平均歩数は、自家用車での来街者の約1.8倍となっている。 また、「おでかけ定期券」を所有し、かつ利用者は、非所有者、非利用者と比較し、歩数が多く、減少幅が少ない結果だ。

1日の平均歩数が4,000歩未満および4,000~7,999歩の人の平均医療費が上昇しているのに対し、8,000 歩以上の人の平均医療費は減少。また、国の高齢者平均医療費よりも大幅に少なくなっている。「おでかけ定期券」継続所有者は非所有者よりも医療費が少なくなっていると分析結果を発表した。

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